北九州市が初の「ぬか炊きマップ」作成 意外な食べ方も紹介
記事 INDEX
- 食べる・買える41店
- 趣向を凝らした品も
- 「明太子」を目標に!
北九州といえば「ぬか炊き」――! 郷土料理・ぬか炊きをもっと知って味わってほしいと、市が初めて「ぬか炊きマップ」を作成しました。外国語版も用意して、観光案内所や市役所、ホテルなどに配布。担当者は「おそらくぬか炊きのマップは世界初。『北九州に来たら必ず食べる』と言ってもらえるよう、全国的なブランドに押し上げたい」と意気込んでいます。
食べる・買える41店
ぬか炊きは、イワシやサバなどの青魚をぬか床で炊き込んだ料理です。マップは、「北九州名物 ぬか炊きガイド」と明記した表紙で、ぬか炊きをのせたご飯をおいしそうに味わう写真の表情が印象的です。
掲載したのは、ぬか炊きを食べたり買えたりする飲食・物販の41店。JR小倉駅から旦過市場まで市中心部にある店を調べ、了承が得られた店舗を掲載したそうです。15店は写真を添えて紹介しています。
日本語に加え、英、韓国、中国(繁体字・簡体字)の計5言語版を作成。計約1万3000部を印刷して市内各所に配布したほか、市ホームページでも公開しています。
趣向を凝らした品も
マップでは、掲載店舗で提供する一風変わったぬか炊きも紹介。「手羽先のぬか炊き」と「スペアリブのぬか炊き」で、各店が趣向を凝らした品を生み出していることを伝えています。
また、ご飯にのせたり、お酒のおつまみにしたりする定番の食べ方だけでなく、混ぜご飯やパンにサンドするといった味わい方も掲載しています。
「明太子」を目標に!
市が2024年8、9月に行った市政モニター調査で、「北九州市の食で思い浮かぶもの」(複数回答)は、「ぬか炊き」が回答率で46%を占め、「焼うどん」(32%)、「合馬のたけのこ」(24%)などを抑えてトップに輝きました。
ただ、「市外での認知度は高いとは言えない状況」(市サービス産業政策課)です。市はこれまでもチラシを発行するなどPRに努めてきましたが、22年3月に「北九州の糠(ぬか)の食文化」として文化庁の「100年フード」にも認定された追い風を生かして、今回新たに作成したマップなどで認知度を高めていきたい考えです。
市と連携してぬか炊きの普及や周知に取り組んでいる団体「北九州ぬか炊き文化振興協会」の藤田浩三会長は、「高い目標ですが、2030年までに(福岡市発祥の)明太子並みに認知度を高めたい」と言います。
担当する市サービス産業政策課の熊丸雅也係長は「文化振興協会と足並みをそろえ、より多くの人に北九州の郷土料理として認識して食べてもらえるよう、ブランディングに取り組みたい」と話しています。