肉うどんがビーフジャーキーに 北九州土産に”新顔”が登場!!

「とみくら」が開発した「肉うどんジャーキー」 (画像はすべて「とみくら」提供)

記事 INDEX

  • ソウルフードを土産品に
  • 「ありそうで、なかった」
  • スパイスもできました!

 肉うどん味のビーフジャーキー!? 北九州市小倉北区の精肉卸業者「とみくら」が、ご当地の新たな土産品を目指して「肉うどんジャーキー」を開発しました。クラウドファンディング(CF)サイト「Makuake」で8月30日まで応援購入を募っています。

ソウルフードを土産品に

 ラーメンやもつ鍋など福岡県には様々なソウルフードがありますが、うどんもその一つ。とくに北九州で人気なのは、しょうゆベースのほんのり甘いだし、甘辛く煮込んだ牛肉、薬味のネギとおろしショウガの相性が抜群の肉うどんです。


ネギとショウガがたっぷり入った肉うどん


 とみくらは、コロナ禍で落ち込んだ売り上げを回復させるため新たな商品の開発に着手し、2022年秋から牛肉を用いた土産品の企画に取り組み始めました。そこで着目したのが、うどん。福岡を代表する「食」なのに、土産品は見かけません。地元・北九州の市民が愛する肉うどんをベースに、どんなものができるのか思案しました。


ネギやショウガで風味をつけたジャーキー

 出した答えはビーフジャーキー。宮崎県小林市の食品加工業者などの協力を得ながら開発を進め、「ほんのり甘みのあるだしを吸収した牛肉」「味を引き締めるネギとショウガ」といった肉うどんの特徴をジャーキーで再現することに腐心しました。


肉や薬味の大きさ、分量を試行錯誤した

 牛肉は九州産を使用。食感を重視して肉は柔らかい部位を選んだり、ネギやショウガの最適な大きさと分量などを探ったり、試行錯誤して完成させました。中でも苦労したのは乾燥の度合い。硬くなりすぎず、かつ保存が利くように調整を重ねました。


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「ありそうで、なかった」

 ジャーキーを選んだのには理由があります。常温の土産品にすれば、カバンに入れて手軽に持ち歩け、そのままのおいしさをいつでも味わってもらえると考えました。


北九州土産の”新定番”を目指して開発


 パッケージにも工夫を加えています。麺と器を描いたデザインの中央部に真空パックしたジャーキーを配置し、器に盛られた肉うどんを表現しました。


パッケージは、器に盛られた肉うどんを表現

 とみくらの代表取締役・中村英夫さん(50)は「『ありそうでなかったジャーキーで楽しみ』といった応援メッセージが寄せられています。CFの目標金額もすでに上回っており、期待の高さを感じます」と語ります。CF終了後は一般販売を計画しており、価格は40グラム入りで税込み1300円を想定しているそうです。


期待の高さを感じるという中村さん(右)


スパイスもできました!


 土産品を開発する過程で、肉うどん風味のスパイスも誕生しました。ジャーキー自体にだしをしみ込ませましたが、味にパンチを出すために開発したものです。ネギやショウガの香りと、だしの味わいが伝わるスパイスによって、肉うどんジャーキーの完成度が高まったとのことです。


肉うどん風味のスパイス

 スパイスは、フライドポテトやチャーハンにも合うほか、唐揚げの「味変」に使えるといい、中村さんはさらなる可能性を感じているそうです。スパイスは一般販売に加え、飲食店に卸すことも検討しています。


スパイスは、フライドポテトや唐揚げにも


 中村さんは「肉うどんジャーキーと肉うどん風味のスパイスを、地元の土産の新たな定番にすることが目標です。福岡や北九州のうどん文化の底上げに少しでも力になりたい」と意気込んでいます。


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