路面電車として福岡・北九州を走った筑鉄2000形が今秋引退 記念ツアーを開催中
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- 「路面」の後も45年
- ファンに根強い人気
- 最後のツアーは満席
西日本鉄道(福岡市)の路面電車として、福岡、北九州市内を走り、廃線後も筑豊電気鉄道(福岡県中間市)で活躍してきた歴史ある車両「2000形」が11月7日で引退します。記念のツアーも企画され、沿線住民やファンらが別れを惜しんでいます。
「路面」の後も45年
運行を終えるのは、筑鉄2000形の「2003号」1編成(3両)です。現在は、筑豊直方(同県直方市)~黒崎駅前(北九州市)間の16キロを平日に2往復しています。
筑鉄は、親会社の西鉄が路面電車として使用していた車両を改造し、1977年7月から2000形として運用。路面電車の福岡市内線は79年、北九州線は2000年に歴史に幕を閉じましたが、車両は筑鉄の路線を現役で走り続けてきました。
筑鉄の2000形は最大で7編成ありましたが、現在は2003号のみに。その1編成も老朽化が進み、傷んだ部品を取り換えようにもメーカーが製造していないなどの理由により、現役を退くことになりました。
西鉄によると、かつて路面電車として市街地を走った車両は、これで福岡県内から姿を消すことになります。なお、西鉄の路面電車だった車両は、県外では今なお熊本市交通局と広島電鉄で運行しているそうです。
ファンに根強い人気
2000形はうなるようなモーター音が特徴で、鉄道ファンから根強い人気があるそうです。定員130人で、筑鉄で現在の主力となっている3000形(定員96人)や5000形(同87人)よりも大量輸送が可能です。
ただ、3000形、5000形は運転席ですべての扉を開閉できることなどからワンマン運転が可能ですが、2000形は車掌が乗務しなければ営業運転はできません。
最後のツアーは満席
長く愛されてきた2000形。その引退前に思い出をつくってもらおうと、西鉄旅行が記念ツアーを販売中です。
特設サイトでは、4種類のツアーの詳細を紹介しています。このうち、運行終了に伴うフィナーレイベントに参加できる1泊2日のプラン(11月5、6日)は、名残を惜しむファンの申し込みが相次ぎ、すでに満席になりました。
このほかの3プランも、車両の貸し切り乗車体験などが盛り込まれています。ツアー参加者には2000形をデザインしたオリジナル柄の電子マネーカード「nimoca」や、パスケースが、各先着500人にプレゼントされます。
西鉄の広報担当者は「これまでご愛顧いただき、誠にありがとうございます。最後の雄姿をぜひご覧ください」と話しています。