福岡市が災害時協定 インフォリッチがモバイルバッテリーを無償提供へ
記事 INDEX
- 福岡市とインフォリッチが災害時協定
- 停電下の"充電難民"の発生を防げ
- スマホなどのバッテリーを無償提供
福岡市は、モバイルバッテリーのレンタル大手「INFORICH(インフォリッチ)」(東京)と、災害時の協定を結びました。被災者がスマートフォンなどへの充電ができるよう、インフォリッチは市内29か所の公共施設に設置したモバイルバッテリーを無償で貸し出します。
被災者の"充電難民"を防げ
新型コロナウイルスの感染が拡大して初めて迎えた梅雨シーズン。豪雨や台風など風水害への備えは、これまで以上に重要度を増しています。
近年では、広島県や岡山県に大きな被害をもたらした2018年の「西日本豪雨」が記憶に新しく、福岡県でも2017年に「九州北部豪雨」が発生しました。
被災者を困らせるのが停電です。エアコンや冷蔵庫といった生活家電が使えないだけでなく、災害情報を得るのに必要なスマホなど情報端末の充電も困難になります。
災害時はバッテリーを無償提供
インフォリッチはスマホなどの充電に使えるモバイルバッテリーのレンタルスタンド「チャージスポット」を全国1万7000か所以上に展開。福岡県内だけでも約700か所に設置しています。専用のスマホアプリをダウンロードすれば、全国のチャージスポットでモバイルバッテリーを1時間150円(税別)から借りられます。
福岡市との協定締結を受け、インフォリッチは市役所や区役所、体育館など公共施設29か所にチャージスポットを設置。災害時には無償でモバイルバッテリーを貸し出し、追加で500個のモバイルバッテリーを運び入れるそうです。
チャージスポットで災害情報も
福岡市地域防災課は「チャージスポットに付随するデジタルサイネージでは、災害情報やライフライン情報も流します。気軽にバッテリーが手に入る安心感につながれば」と災害時の備えとして期待します。
インフォリッチの秋山広宣会長は「福岡市の関連施設29か所に導入が決まり、充電という角度から被災時のサポートをしていきたい。これからもチャージスポットを使っていただける場所を増やし、利便性にこだわり、人々に充電のストレスを感じさせない社会を目指します」と話しています。