博多デイトスが開業50周年に 3月まで多彩なイベントを展開
JR博多駅の商業施設「博多デイトス」は、山陽新幹線の全線開業と同じ1975年3月10日にオープンし、2025年で開業50周年を迎える。駅を行き交う人たちが食事や買い物を楽しむ場として、半世紀にわたり親しまれてきた。
時代を超えて"博多"を発信!
「『亡くなった母もここで食べていました』と紙ナプキンに書き置きが残されていたこともありました」。そう話すのは、開業時から店を構える「博多鯛(たい)めしと日本料理 石蔵」を経営する石蔵啓孝さん(66)だ。
看板メニューは玄界灘の鯛を使った「鯛めし」。父・達三さん(故人)が「手頃な価格で福岡のおいしい魚を味わってほしい」と開発し、当時と同じデザインのおひつで、変わらぬ味を提供している。今では、外国人観光客に人気の朝食も用意する。
デイトスは飲食や土産品など135店が入居して開業。新幹線の運行本数は増え、博多駅は旅行客やビジネスマンらが行き交う九州の交通の要衝として発展した。デイトスも成長し、辛子明太子は全国区の土産になった。
2009年には全面改装し、50周年になる今年は施設内にある「みやげもん市場」のリニューアルが完了。洋菓子の新店舗など18店が昨秋から今夏にかけて随時オープンする。
「これからも博多の魅力を届け、喜ばれる存在でありたい」。石蔵さんら店舗関係者の思いは一つだ。
特設HPで半世紀の歩みを紹介
博多デイトスを運営するJR博多シティは、50周年の特設ホームページ(HP)を開設。開業時からの歩みを当時の写真を交えて紹介している。
3月まで、様々な記念イベントも開催する。1月10日~3月10日に、50周年のロゴが入った記念商品を販売。デイトス1階と地下1階の飲食店計16店では、2月10日~3月10日にフードとドリンクをセットにした50周年特別メニューを展開(先着で限定コースターをプレゼント)する。