温泉旅館→シェアオフィス 古賀市「快生館」に地域づくり表彰
快生館内のコワーキングスペース
温泉旅館を改修した福岡県古賀市の新規事業支援施設「快生館」が、地域の課題解決への創意工夫を顕彰する国土交通省などの「地域づくり表彰」で、2025年度に新設された「全国二地域居住等促進官民連携プラットフォーム賞」を受賞した。
2地域居住のモデルに
快生館は山あいの温泉地にある。コロナ禍で休業した同名の老舗旅館を、古賀市が国の交付金を活用して宴会場をコワーキングスペース(共有オフィス)、客室を個室オフィスに改修し、宿泊室も整備。福岡市の不動産コンサルタント会社に運営を委託して2021年、研修利用もできる「天然温泉付きシェアオフィス」としてオープンした。
同省によると、快生館は休暇とテレワークを一体化した「ワーケーション」を軸に年300人以上の利用、2000人の関係人口を創出。近隣にオートキャンプ場や観光農園が開業するなどの経済波及効果も生み出した。地域再生に貢献し、2地域居住を先導するモデルとして高い評価を受けた。運営会社によると、ワーケーション利用は福岡市からが最も多く、近年は関東からの利用も伸びているという。
「快く生きる」場所に!
地域づくり表彰は1984年に始まった。25年度の表彰には全国から32団体が推薦され、うち快生館を含む10団体が表彰された。
運営会社の担当ディレクター・相良彩乃さんは「受賞を励みに、多様な人々が集い『快く生きる』ことを実感できる場となれるようまい進していく」と喜んでいる。
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