甘く、熱く、どっぷりと! 「推し活」をもっと楽しんで
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記事 INDEX
- 「推し」のカラーで提供
- チュロスもオーダーで
- 7色の「好き!」が点灯
推し活とは、好きなアイドルやアニメのキャラクターなどの「推し」を、熱狂的に応援すること。どっぷりはまって楽しみたい人たちのために、様々なサービスが広がっている。
「推し」のカラーで提供
2021年9月にオープンした福岡市中央区の「Cafe Anne(アン)」は、推し活ができるカフェとして人気だ。
5月、ライブを見に福岡に来て店を訪れた堺市の会社員女性は、モンブラン(880円)とクリームソーダ(同)を注文した際、「推し」の男性アイドルの名前も店員に伝えた。運ばれてきたケーキの皿には、そのアイドルのイメージカラーである緑色の生クリームで名前が描かれ、ソーダの色も緑。女性は持参したアイドルの写真などを皿の周りに並べてスマホで撮影し、「食べるのがもったいない」と喜んだ。
アイドルなどのイメージカラーは「推し色」と呼ばれ、店では注文の際、生クリーム10色、ソーダ9色から選べる。店の利用は事前予約制で、クリームで名前を皿に描くサービスは追加料金300円が必要。ほかにクッキーやコーヒーに「推し」の画像をプリントすることもでき(880円から)、5月末までに約1万人が来店したという。オーナーの豊山杏奈さんは「思う存分『推し』を応援してほしい」と話す。
チュロスもオーダーで
パナソニックが今年4月、20~50歳代女性を対象に行った調査ではおよそ5人に1人が「推し活をしている」と回答。ユニークなサービスも登場している。
福岡市・天神の米粉チュロス専門店「CRAFT BIT DANNY CHURROS(クラフト ビット ダニー チュロス)」は20年1月から好きな文字で作る「オーダーチュロス」を始め、「推し」の名前で注文できると人気を集める。
チュロスの生地はグルテンフリーで、平仮名や漢字のほか英語、ハングル、タイ語にも対応し、市内でコンサートがある日は400個以上売れることも。代表の長谷川友紀さんは「推し活をより楽しんでもらえればうれしい」とほほえむ。
福岡市中央区のホテル「Hotel Mei 福岡天神」が21年6月から始めた「#推ししか勝たん」プランは、宿泊料に1万円の追加で推し色のケーキを注文でき、ライブ映像を映し出すプロジェクター、ペンライトなども貸し出す。1日1組限定で、これまで約60組が「本人不在の誕生日会」などで利用した。
カラオケJOYSOUND(ジョイサウンド)では21年12月から一部店舗に「推し活ルーム」を設け、福岡県内では福岡市の「博多口駅前店」で利用できる。DVD映像などを大画面、大音量で楽しめ、担当者は「コロナ禍でライブが中止となる中、臨場感あふれる体験ができる場所として注目されている」と説明する。
7色で「好き!」が点灯
福岡市早良区の福岡タワーでは、「推し色」にライトアップできる有料サービス(点灯時間10分3万円など)を行っている。色は赤、青、緑、黄、紫、オレンジ、ピンクの7色から選べる。
色を選べるサービスは、20年8月にスタート。人気恋愛ゲームのファンが好きなキャラクターの誕生日にイメージカラーの紫色に点灯し、撮影画像がツイッターなどで拡散して急速に広がった。東京などからも申し込みがあり、地元メディアのライブカメラで点灯を確認して楽しむそうだ。
タワー内には推し活用の撮影スポットも設けられ、カフェでカラフルなドリンクも提供している。福岡タワー企画課の中村武功さんは「ファン同士でつながりを感じて楽しんでもらえたらうれしい」と話す。
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