「水城外堀広場」が大野城市に完成 4月27日にイベント

 福岡県大野城市は、国特別史跡「水城跡」の一角に、「水城外濠(みずきそとぼり)広場」を整備した。4月27日にオープニングイベントを開く。


完成した水城外濠広場。手前の舗装部分が外濠、右奥が土塁の跡

 水城は古代の防衛施設で、全長1.2キロ、高さ10メートルの土塁の外側に、幅60メートル、深さ2.5~4メートルの濠を掘って水をため、博多湾から侵入してくる敵に備えた。

 広場は同市下大利3の約3500平方メートルで、外濠の一部と、土塁と外濠の間で確認された平坦(へいたん)部に4か所の説明板を設置するなど、総工費約5000万円で整備した。平坦部は、そばを流れる御笠川の船着き場や、兵士が守りを固める場所だった可能性があるという。

 大野城心のふるさと館によると、西鉄下大利駅から歩行者用通路で広場に向かうと、内陸部へ攻め込もうとする敵の目線で、立ちはだかる土塁と外濠の位置関係やスケールを体感できるという。同館では「水城跡を循環する拠点であり、にぎわいが生まれる場になれば」としている。

 27日午後2~8時、セレモニーのほか、水城跡と広場の解説、キーワードラリー、灯籠の点灯などのイベントが予定されている。問い合わせは大野城心のふるさと館(092-558-2209)へ。


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