【熊本】球磨川下り2年ぶり再開

 九州豪雨で被災し、運休が続いていた球磨川下りの運航が23日、熊本県人吉市で約2年ぶりに再開された。観光のシンボル復活を心待ちにしていた乗客は、人吉城跡や復興が進む温泉街の景色を楽しんだ。



 運航する第3セクター「球磨川くだり」によると、豪雨では発船場が濁流にのまれ、舟全12隻が被災。当初は昨年夏の再開を目指したが、豪雨やその後の大雨で川の形状が変わり延期された。今回、航路の安全が確認できた約2.5キロの短縮コースを設定した。

 千葉県流山市の観光業、船田幸夫さんは家族3人で乗り込み、「(被災後に同社が始めた)サイクリングツアーにも参加し、復興する姿を見つめてきた。再開の節目に乗船できてよかった」と笑顔を見せた。

 船頭を務めた板崎秋広さんは「諦めかけた時期もあったが無事に運航でき、うれしい。多くの方に来てもらい地域の復興につながってほしい」と話した。


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