【大分】「別府八湯」自宅で湯めぐり 市と地元企業開発
大分県別府市は、市内八つの温泉地・別府八湯にある温泉の成分を基にした入浴剤「別府市営の湯めぐり」を地元企業と一緒に開発した。温泉分析書などを基に、別府の温泉に詳しい東海大の斉藤雅樹教授が監修。10月からふるさと納税の返礼品となり、一般でも販売されている。市の担当者は「別府には様々な種類の温泉があることを知ってほしい」と話している。
別府八湯は浜脇温泉、別府温泉、亀川温泉、鉄輪温泉、観海寺温泉、堀田温泉、柴石温泉、明礬(みょうばん)温泉といった八つの温泉地の総称。市によると、それぞれに歴史があり、温泉成分にも違いがあるものの、県外の人には、あまり知られていないという。
同市は2022年度のふるさと納税の目標額を8億円に設定し、ほぼ達成。新型コロナウイルスなどの影響で主力の体験型商品を返礼品とする寄付が一時的に大きく減少する一方、入浴剤の寄付額は前年度と比べて2倍以上に伸びた。
入浴剤人気を受け、市は別府八湯のことを広く知ってもらおうと、地元の土産物を扱う岩見商事と開発に臨んだ。別府八湯にある市営温泉の温泉分析書を提供し、それぞれの成分を基に開発した。観海寺温泉には市営温泉がなく、地域の温泉を基にした。
入浴剤は全8種類あり、1袋25グラム入りで220円(税込み)。市内の土産物売り場などで販売しており、ふるさと納税では7000円の寄付で8種類のセット(箱入り)を受け取ることができる。
長野恭紘市長は「自宅で8種類の湯に入って違いを楽しんでもらえたら、『別府を訪れたい』と思っていただけるに違いない」と期待している。