【佐賀】有明海をめぐる交流史 県立博物館で120点展示

 有明海を巡る人や物の交流史に焦点を当てたテーマ展が、佐賀市の佐賀県立博物館で開かれている。海を通じて、佐賀にもたらされた交易品など120点の資料が展示されている。

弥生時代から活発に

 有明海では、古くから水上を船が行き交った。他地域との交流が活発になったのは弥生時代頃からという。


イモガイ製の腕輪

 目を引くのが、貝輪(腕輪)。有明海沿岸地域の弥生時代の墓から出土し、高貴な身分の者が用いていたとされる。奄美大島や沖縄本島付近で産出するイモガイなどの殻から作られており、南西諸島との交流があったことを示している。

 また、県内最大の荘園「神埼荘」跡から昭和20年代に出土した約1万枚の銅銭「神埼埋納銭」には、7世紀の中国の銭から15世紀の琉球王国の銭まで、様々な時代や地域の銭が含まれており、海を通じ、長期間にわたって様々な地域と交流が行われていたことがわかる。

 会場には、「有明海」という呼称の成り立ちについてもパネルで紹介している。同館によれば、「有明」という表記が地図上に初めて登場したとみられるのは、1837年刊行の国別地図帳「国郡全図(こくぐんぜんず)」で、肥前国の図に「有明ノ沖」とある。さらに、「有明海」との記載が初めて見られるのは1902年に刊行された陸地測量部の地図で、この頃から、「有明海」という呼称が定着したと考えられるという。


神埼市で見つかった銅銭

 同館学芸課の渡部芳久さんは「広大な干潟がイメージされる有明海だが、弥生時代から有明海を通じた海上交流が行われてきたことを感じ取ってほしい」と来場を呼びかけている。

 テーマ展「有明海をめぐる交流史」は、5月11日まで。観覧無料。月曜休館(祝日の場合は翌火曜)。問い合わせは、同館(0952-24-3947)へ。


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