【大分】APUの出口学長、万感の別れ 12月末で任期終了

 12月末で任期を終える立命館アジア太平洋大(APU、大分県別府市)の出口治明学長(75)が12月27日、大学関係者に見送られながらキャンパスを後にした。2024年1月からも東京キャンパスを拠点に、学長特命補佐としてAPUに携わる。

2期6年間、起業支援も


APUの教職員や学生に見送られる出口学長(中央)

 出口氏は、インターネットで保険を販売する会社の創業者。同大で初めて行われた国際公募で学長に選ばれ、2018年1月から2期6年間務めてきた。「APU起業部」(通称・出口塾)を作って起業を目指す学生を支援してきたほか、サステイナビリティ観光学部を開設した。

 この日は次期学長の米山裕副学長(64)ら教職員や学生たちが集まり、出口学長との別れを惜しんだ。

出口学長「発展に尽力」

 退任する出口学長に、在任中の取り組みを振り返ってもらった。

「新学部」「改革」など思い出

 ――APUの学長を2期務めた思い出、今の気持ちは。

 「APU初の国際公募の結果、学長に就任したことは名誉であり、大きな責任を感じるものだった。APUの魅力を広く社会に発信し、発展を目指して尽力してきた」

 「サステイナビリティ観光学部の開設や、既存学部の教学改革、グリーンコモンズ(教学新棟)の竣工(しゅんこう)など『第2の開学』を迎えることができたことが一番の思い出だ」

「ダイバーシティ」取り組む

 ――退任後は、学長特命補佐となるが、今後の目標は。

 「東京キャンパスを拠点に、僕のもっている経験やネットワークを生かし、米山次期学長を支えたいと思う。やりたいことはたくさんある。そのうちの一つは真のダイバーシティ(多様性)の実現だ」

 「まだまだ日本社会において、女性が不平等に扱われることが多くあり、それが少子化にもつながっている。女性の地位向上が、日本における社会課題解決のための第一歩であると思う。APUのダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包摂)の取組みを社会に発信していきたい」


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