【山口】朝鮮通信使の復元船が下関に 馬関まつりに参加

 江戸時代に朝鮮王朝が日本に派遣した外交使節団「朝鮮通信使」を乗せた船の復元船が8月21日、通信使の寄港地の一つだった山口県下関市に到着した。同市で24、25日に開催される「第47回馬関まつり」に参加し、歓迎セレモニーが行われる。


ふ頭に接岸した復元船

 復元船は韓国の国立海洋遺産研究所が2018年に建造した木造ディーゼル船(全長27メートル、幅9.3メートル、総トン数149トン)で、帆柱の高さは22メートル。前面には航海の安全を願い、大きな龍が描かれている。

 この日は午後0時25分頃、同市観音崎町の海峡交番近くのふ頭に接岸。同研究所などの乗組員6人は市職員らの歓迎を受けて降り立った。今回は馬関まつりで24日に披露される「朝鮮通信使行列再現」が20周年を迎えるのを記念し、初めて寄港。セレモニーは同日午前10時から接岸場所で開かれる。25日まで停泊し、外観は自由に見学できる。26日朝、韓国・釜山広域市に向けて出発する予定という。


25日まで、外観の装飾は自由に見学できる

 復元船は下関入りの前に、いずれも寄港地だった長崎県・対馬、壱岐、福岡県・相島に寄港した。乗組員の責任者で、復元船建造に携わった同研究所学芸研究士の洪淳在(ホンスンジェ)さん(52)は「馬関まつりを通じ、下関市でも交流の輪が広がればうれしい」と話していた。

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