【山口】超絶技巧――山口県立美術館で明治工芸の展覧会

 技巧を凝らした明治期の工芸品と、その技を受け継いだ現代の作品を集めた展覧会「超絶技巧、未来へ!明治工芸とそのDNA」が山口市の県立美術館で開かれている。明治期の刺しゅう絵画など約60点と現代の木彫や金工など約60点が展示されている。11月10日まで。

未来へ受け継がれるDNA


なめらかに動く龍を鉄で表現した作品「円相」を解説する本郷さん

 関係者向けの内覧会では、現代作家6人による作品の紹介が行われた。1000以上の鉄のパーツからなり、なめらかに動く龍が表現された作品「円相」を制作した本郷真也さん(40)は「明治工芸の細やかな作りを引き継ぎつつ、火をともすと龍が円を描くように回る新しい要素を取り入れた」と解説した。

 県立美術館の後藤修・学芸専門監(56)は「現代の作家を中心に集め、さらにその作品を際立たせる空間にまでこだわった。じっくり味わってほしい」と話していた。

 10月21、28日は休館。入館料は一般1500円、70歳以上及び大学生1300円、高校生以下は無料。問い合わせは県立美術館(083-925-7788)へ。


advertisement