【大分】日田・小鹿田焼「民陶祭」無事祈る 10月12日開幕

 約300年の歴史がある国の重要無形文化財・小鹿田(おんた)焼の秋恒例の陶器市「民陶祭」が10月12、13日、大分県日田市源栄(もとえ)町の皿山地区で開かれる。

5年ぶり開催

 大雨やコロナ禍の影響で中止が続き、開催は5年ぶり。10日、地区内にある道祖神の石碑前で神事があり、小鹿田焼協同組合の坂本工(たくみ)理事長らが期間中の無事を祈った。


民陶祭期間中の無事を祈願する坂本理事長

 小鹿田焼は工具で削り目を入れる「飛びかんな」、刷毛(はけ)を使った「刷毛目」などの技法で知られ、9軒の窯元が一子相伝で受け継いでいる。2023年7月の大雨では陶土作りに欠かせない唐臼が大量に流失したほか、周辺の道路が一時通行できなくなるなど甚大な被害に見舞われた。

 坂本理事長は「復旧にはまだまだ時間がかかる」とした上で、「多くの方々に支えられ、開催にこぎ着けることができた。感謝の気持ちでいっぱい」と話した。

2万点を展示、即売

 民陶祭では、各窯元が新作を含む約2万点を展示、即売する。両日とも午前9時~午後5時。地区内は車両通行禁止になる。問い合わせは小鹿田焼陶芸館(0973-29-2020)へ。

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