【大分】佐伯市の「後藤製菓」 新商品が国際品評会で受賞
大分県臼杵市でショウガ風味の銘菓・臼杵煎餅を製造する「後藤製菓」(臼杵市深田)の新商品「発酵ジンジャーエールORIGINAL」が、一般消費者が審査する飲料の国際品評会で、最上位から4番目に当たる「ゴールドメダル」を獲得した。5代目の後藤亮馬社長(35)は「臼杵の風土でしか醸せない味が評価された」と喜んでいる。
ジンジャーエール 「ゴールドメダル」獲得
同市などによると、受賞したのは米カリフォルニア州で7月に開かれた「SIP Awards 2025」の「ジンジャービア/ジンジャーエール部門」。米企業との同時受賞で、上位5社の中に入った。同部門への出品数は公表されていない。
品評会は2009年に始まり、今回が17回目。同部門で日本企業がゴールドメダル以上を受賞したのは今回が初めてだという。
蒸留酒などに深い知識をもつ一般消費者が審査員となり、銘柄や産地が隠された状態で試飲して香りや味、余韻を採点する。
市内産ショウガ活用 芳醇な味わい評価
受賞したジンジャーエールは、市内産のショウガとミカンペーストを発酵させた汁に、レモンや砂糖を加えた。原料は有機栽培にこだわり、半年かけて開発。昨年12月に販売を始めた。
甘みを抑えたドライな飲み口や芳醇(ほうじゅん)な味わい、華やかな香りの余韻が評価され、個性的な味わいや品質をたたえる「イノベーション賞」も贈られた。
同社は、コロナ禍での減収を契機に、ショウガを生かした商品開発に力を入れている。後藤社長が9月中旬、同市の西岡隆市長に受賞を報告し、「市の新たな発酵飲料として広めていきたい」と抱負を語った。
発酵ジンジャーエールORIGINAL(250ミリ・リットル、648円)は、同社の店舗や通販で購入できるほか、市のふるさと納税返礼品にも採用されている。
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