【鹿児島】広がる交流!共同オフィスで焼酎ボトルキープ
鹿児島市のコワーキングスペース(共同オフィス)が始めた焼酎のボトルキープサービスが好評だ。施設側は施設の継続利用や焼酎を通じた利用者間の交流促進などにつながると見込み、焼酎メーカーは若い世代への浸透が図られると期待を寄せている。
鹿児島市のHITTOBE
コワーキングスペースは「HITTOBE(ひっとべ)」(鹿児島市呉服町)で、霧島市の企業「PBOOKMARK(ピーブックマーク)」が運営。2022年4月にオープンし、1時間や1日単位のほか、会員は月単位で利用できる。
会員数は約40の個人・法人で、在宅勤務やフリーランスなど20~30歳代が多く、月間の利用者は300~400人に上る。単なる仕事場ではなく、異業種の人たちが集まることで交流の場にもなっている。
カフェも併設しており、ソフトドリンクや軽食、ビールなどのアルコールも提供。24年12月からは本格芋焼酎「だいやめ」と、本格焼酎をベースとしたスピリッツ「NANAIRO―七色―」のボトルキープサービスを始めた。いずれも料金は1本2500円で、水割りは無料で、ソーダ割りは追加料金を支払えば飲むことができる。
継続利用や交流促進に期待
ボトルキープサービスを始めた狙いは利用者同士のコミュニケーションの促進だ。仕事を終えた利用者が自然と杯を重ねる雰囲気があり、キープボトルがあることで、気軽に飲みに誘えるという声が上がっているという。HITTOBEスタッフの宮藤真季さんは「交流によって新たなビジネスも生まれる」と話す。
一度ボトルを入れた利用者の多くは、空になれば新たなボトルを入れており、オフィスの継続利用にもつながっているという。
焼酎メーカーも着目
焼酎は若者層や女性への浸透が課題となっており、焼酎メーカーもコワーキングスペースでのPR効果に着目している。
だいやめを生産する浜田酒造(いちき串木野市)は今年、福岡市や東京都内のコワーキングスペースで自社の焼酎を飲んでもらうイベントを開催し、多くの参加者が楽しんだという。
同社広報担当の川野修郎さんは「コワーキングスペースは都市部を中心に増える傾向にあり、利用者も若者が多い。イベントなどを通じて、若い人たちに焼酎を知ってもらうきっかけづくりにしたい」と話している。




