【佐賀】捕獲したイノシシの油で肌に優しいクリーム開発

 佐賀県内でイノシシによる農作物の被害が深刻化する中、佐賀市の動物油脂専門メーカー「忠兼総本社」がイノシシの油を使ったクリームを開発し、販売している。県内で捕獲されたイノシシを活用しており、クリームは肌にも優しい商品となっている。

県のコスメ構想に合わせて

 県生産者支援課によると、2024年度のイノシシによる農作物の被害額は約1億4900万円だった。直近20年間でピークだった02年度の3分の1まで減少したが、23年度より約3400万円増加した。24年度の捕獲頭数は全体で約2万8000頭に上り、9割が埋め立て処分されているという。

 同社は馬油などの動物由来の原料を使ったスキンケア製品の製造を手掛けてきた中、県内で被害額の大きいイノシシにも着目。19年から開発を始め、21年にイノシシ油100%のクリーム「BOTANYU CREAM」を製品化した。成分が分離しないように改善を重ね、今回、瓶からプラスチックの容器に変更した。

 イノシシの油は人の皮脂に近い性質を持ち、シミやソバカス、ニキビや乾燥肌の改善に効果が期待できるという。


イノシシの油をつかったクリーム

 県は13年から「コスメティック構想」と銘打ち、コスメ産業の集積や自然由来原料の供給地にもなろうと、地元の素材をつかった商品開発や大手化粧品ブランドの原料開発プロジェクトに力を入れている。

「動物油のよさをPRしたい」

 同社の百田忠兼取締役は「佐賀をコスメのまちにしようとする県の動きに合わせていくつもりだ。(コスメには)植物油だけでなく、動物油もいいということをPRしていきたい」と話した。

 同社は2月4日から6日までの日程で東京で開かれているイベントで商品を全国にアピールしている。

 クリームは70グラム1870円。佐賀市高木瀬東の店舗「美白化粧品BAYUYALA」やインターネットで購入できる。問い合わせは百田取締役(080-2147-9621)へ。


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