3年ぶりに「夏」が来る! 待ちわびた小倉祇園太鼓がまもなく開幕
北九州市の夏祭り「小倉祇園太鼓」(国指定重要無形民俗文化財)が3年ぶりに開催される。メイン行事の「競演大会」はとりやめ、観覧席も設けない。代わりに、各団体が演奏を披露して技術を高める「太鼓総見」を初めて実施することになった。
力強い太鼓の音が、街のあちこちで鳴り響く夏の小倉の風物詩。前回、3年前の熱気を写真で振り返りながら、突如発生した新型コロナウイルスにこれほど翻弄(ほんろう)されることになると誰が想像しただろうか――と改めて思う。
約400年の歴史を紡いできた小倉祇園太鼓。小倉城を築いた細川忠興公が、城下の無病息災と繁栄を願い、1617年(元和3年)に始めたとされる。明治、大正を経て、山車の前後に太鼓を載せる現在の形に。「ヂャンガラ」と呼ばれる摺り鉦による独特のリズムと、太鼓の両面打ちが特徴だ。
規模を縮小して行われる今年の祭りは7月1日、JR小倉駅ペデストリアンデッキでの打ち初め式で幕を開ける。据え太鼓などが披露される本祭りは7月15~17日に予定されている。
小倉祇園太鼓の保存振興会では、コロナが急拡大した場合は祭りを中止することにしており、太鼓練習や主要行事での「マスク着用・3密回避・時間短縮・直会禁止」といった対策の順守を求めている。