マリンワールドの「魚朱印」が人気 水族館巡りを楽しんで!
記事 INDEX
- 人気者をデザイン
- わくわく楽しんで
- もっと知る契機に
福岡市東区西戸崎の水族館「マリンワールド海の中道」が、館内で飼育している生き物をデザインした「魚朱印(ぎょしゅいん)」を数量限定で販売し、人気を呼んでいます。担当者は「水族館巡りのきっかけにしてもらえれば」と期待しています。
人気者をデザイン
マリンワールドが昨年12月27日から販売している魚朱印は、全部で6種類。人気者のラッコ、ゴマフアザラシ、シロワニ(サメ)、メガネモチノウオ、バンドウイルカといった5種類の生き物と、年末年始の企画展の図柄を用意しています。手描きのデザインで、大きさははがきサイズです。
施設の入り口そばに専用のガチャガチャを設置。1回300円でハンドルを回し、出てきたカプセルに入っている引換券をインフォメーションで渡して、魚朱印を受け取ります。
今期は各400枚、計2400枚を用意。販売期間は4月頃までを見込んでいましたが、売れ行きは想定以上といいます。目当ての図柄が出るまで何度でも挑戦する人もおり、「2月末から3月上旬には売り切れてしまうかも」(担当者)とのことです。
わくわく楽しんで
マリンワールドが魚朱印を販売するのは今回が2度目です。初回は2021年12月から翌年4月頃まで。マリホ水族館(広島市)などの先行事例を参考に、マリンワールドでも取り組みました。
そのときは、今回も登場したラッコやシロワニのほか、ケープペンギン、コビレゴンドウ(クジラ)などを描きました。わくわく感を楽しんでもらおうとガチャガチャを導入し、記念に買い求める遠方からの来館者のほか常連客にも好評だったため、再び同じ時期に企画しました。
なお、マリンワールドによると、魚朱印を販売するのは、九州ではここだけのようです。国内のほかのエリアでは、名古屋港水族館(名古屋市)が2020年10月から通年販売し、バレンタインデーなどに合わせて特別デザインも投入しているそうです。
22年11月から取り組んでいる四国水族館(香川県宇多津町)は、数量限定で始めましたが、予想以上の売れ行きで、今年1月17日に発売した第3弾「土佐錦魚(とさきん)」からは通年で取り扱うことに。デザインは定期的に変更する予定です。
もっと知る契機に
マリンワールドの魚朱印に前回に続いて描かれたラッコは、国内の水族館ではほかに鳥羽水族館(三重県鳥羽市)でしか飼育されていないという珍しさもあり、人気のある動物です。
ラッコの魚朱印を持って水槽に向かうと、元気に泳ぎ回る「リロ」がいました。今回のデザインは、グルーミング(毛繕い)をしている様子とのこと。「当たった魚朱印に描かれた姿と展示場所での実際の様子を見比べたり、職員に尋ねたりして、より深く知るきっかけにしてもらえたらうれしい」と、マリンワールドの宮園智子さんは話します。
今回、魚朱印に初登場したメガネモチノウオの水槽の場所を宮園さんに教えてもらいました。初めて目にしたその魚は、別名「ナポレオンフィッシュ」。威風堂々と泳ぐ様子は、ひときわ存在感があります。魚朱印を縁に新たな”発見”がありました。
「生き物と一緒に写真を撮ったり、コレクションしてもらったり、魚朱印の楽しみ方は人それぞれ。これからも続けていきたいので、楽しみにしていてください」と宮園さんは話しています。