ニッポンの日常にふれる北九州の民泊が外国人に人気

 北九州市八幡東区東山の住宅地に、「ひがしやまの小別荘」と名付けられた純和風の古民家があります。ここで宿泊客を迎えているのは、中島康司さんと裕子さんの夫婦です。「伝統的な日本の家を体験できる」と民泊情報サイトで評判になり、この小別荘をめざして海外から旅行者がやってきます。(文:小山田昌人 写真:大野博昭)


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日本人の「当たり前」を求めて

 寄せ木細工を施した引き戸、光沢を放つ欄間、皿倉山を望む縁側からの眺め。すっかり気に入った夫婦は、この築80年の木造平屋を購入し、鉄工所を営む傍らで、2018年4月に民泊を始めました。すると、「日本らしさ」を求めて訪日観光客が姿を見せるようになりました。



 フランスから訪れた家族にベッドを用意しようとすると、「畳の上に敷いた布団で寝てみたい」と断られたこともあります。「日本人にとっては当たり前の日常が、外国人には新鮮で魅力的に感じられる」。康司さんはそう実感したといいます。



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旅の思い出は、その土地らしさ


 中島さん夫婦にも思いは分かります。2011年に2人で旅した欧州。フランス南東部のリヨン市街地では、民泊アパートに宿をとり、スーパーで買った赤ワインとヤギの乳のチーズを部屋で楽しみました。フランスを肌で感じ、「そこで暮らしているような感覚だった」と裕子さんは振り返ります。
 この旅行が、2人が民泊経営をめざすきっかけになりました。


 「ひがしやまの小別荘」では、「日本の暮らしを満喫してもらう」ことを心がけています。「肩肘張らず、ありのまま」。冬場には板の間のこたつの上に急須と湯飲みが並び、夫婦の笑顔が迎える古民家に柔らかな時間が流れます。



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