「北斗の水くみ」観察シーズン　岡垣町で北斗の拳とのコラボ企画

　「お前はもう汲(く)んでいる！」。九州北部の海岸では9～11月、ひしゃくの形に見える北斗七星が水平線まで下りてきて、海水をくんでいるように見える「北斗の水くみ」が楽しめます。この天体現象をPRする福岡県岡垣町は観察シーズンに合わせて、人気漫画「北斗の拳」のゲームとのコラボ企画を町内で展開しています。

ケンシロウらが待つ！

　北斗の水くみの観察スポット・岡垣町の波津(はつ)海岸にある「観光ステーション北斗七星」と、「リンリンクラブ岡垣」では、スマートフォンのゲーム「北斗の拳 LEGENDS ReVIVE」のイラスト展を10月8日まで開いています。

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　自転車を貸し出したり、サイクリストや観光客が休憩したりする二つの施設に、主人公・ケンシロウなど屈強なキャラクター12人や、キャラが描かれた町内の観光スポットのパネルなど約80点を展示。フォトスポットもあり、訪れた人たちが記念撮影を楽しんでいます。

　また、岡垣町観光協会が製作した限定缶バッジ、Tシャツなども販売しています。

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　北斗の拳は1983～88年に連載された人気漫画で、核戦争によって文明社会が失われ、暴力が支配する世界が舞台。北斗神拳の伝承者であるケンシロウが救世主として成長していくストーリーで、今年9月13日に連載開始から40周年を迎えました。

　岡垣町は、北斗の水くみを観光資源の一つとしてPRしており、「北斗つながりでコラボできないか」と、作者の原哲夫さんらが設立した漫画出版社「コアミックス」(東京)に提案し、ゲームとのタイアップが実現したそうです。

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　スマホゲームは原作を忠実に再現したバトルシーン盛りだくさんのRPGで、ファンの人気を集めているといいます。ゲーム内のキャラデザインはすべて描き下ろしで、観光ステーションやリンリンクラブに飾られています。

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　同町おかがきPR課の末次浩之係長は「星を見るのが好きな人、北斗の拳ファンにはぜひ足を運んでいただきたい」と話します。

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まち全体でコラボ続々

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　北斗の水くみは、北側に海を望む北緯33～34度の場所でないと見ることができません。福岡県内では岡垣町、宗像市など北部エリアで観察でき、海外では米国カリフォルニア州や北アフリカのチュニジアなどに限られます。

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　北斗七星は、北極星を中心に反時計回りで1日に1回転します。水平線まで下りてきて、ひしゃくで海水をくむように見えるのは、9月下旬で22時頃、11月下旬で18時30分頃です。

　北斗の拳とのコラボイベントは、この観察シーズンに合わせて次々に行われ、10月21日～11月19日にはスタンプラリーを開催します。

　ラリーは、町内の観光スポット22か所のうち7か所のスタンプを集めると、オリジナルステッカーがもらえます。各所に等身大のキャラクターパネルを設置し、一緒に写真を撮れるようにする予定です。

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　飲食店は北斗の拳をイメージしたピザや冷麺、ちゃんぽん、カレーなどのメニューを用意。地元醸造所のクラフトビールの缶を限定デザインにしたり、成田山不動寺でキャラを描いた御朱印を授与したりと、町のあちこちでコラボ企画を盛り上げます。

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　10月15日の「まつり岡垣」では北斗の拳のブースも登場します。末次係長は「町全体でコラボを盛り上げ、北斗の水くみを多くの人に知ってほしい」と話しています。

星空観望会にも来てね

　コラボ企画のほかに、岡垣町観光協会は「星空観望会2023＆北斗の水くみコンサート」を10月8日に開きます。

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　コンサートは「～星に願いを　月に祈りを～」と題し、「銀河鉄道999」、北斗の拳主題歌「愛をとりもどせ!!」など宇宙にまつわる曲を4人のサクソフォン奏者が披露します。先着50人の予約制で、18時30分からリンリンクラブで開きます。

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　観望会は、観光ステーションの駐車場やテラスなどで19時30分～20時30分に行います。参加無料。双眼鏡などで北斗の水くみを観察し、星空愛好家らによる解説もあります。

　町観光協会の武谷勝事務局長は「世界的にも珍しい天体ショーをぜひ家族で楽しんでください」と呼びかけています。

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