生活習慣を楽しく改善 福岡県が健康にプラスなサイトを開設
福岡県の公式アプリ「ふくおか健康ポイントアプリ」が、誕生から5年を迎えます。これに合わせて県は、若い世代や普段あまり運動をしない人にも楽しく気軽に健康づくりに向き合ってもらおうと、おすすめの運動方法の解説動画やコラムなどを掲載したサイト「ふくおか健康ポイント+(プラス)」を開設しました。
自分の体に関心を持って
アプリは2020年2月から配信が始まり、ダウンロードの件数は延べ約9万5000を数えます。日々の歩数を計測し、距離や消費カロリーを自動計算する仕組みで、グラフで過去の実績と比較できます。ウォーキングを通じて自身の健康管理に関心を高めてもらい、食生活の改善、健診率の向上などにつなげるのが狙いです。
県健康増進課によると、22年に行った調査で、30分以上の運動を週2日以上行い、1年以上継続している県民の割合は、若年層で低い傾向にありました。また、介護の必要なく日常生活を送れる期間を示す「健康寿命」は、男性が72.2歳(全国32位)、女性が75.28歳(同35位)と、まだまだ改善に取り組む余地があることもわかりました。
そこで県は、若いうちから運動する習慣をつけてもらい、アプリを使ってウォーキングを始める人も増やしたいと、サイトを新設することにしました。
正しい健康情報をお届け
どんな運動から始めればよいのか――。サイトではまず、「おすすめトレーニング診断」を受けることができます。診断は四つの質問に答えるだけで、自分に合ったトレーニング方法を動画で紹介してくれます。
動画は県の公式YouTubeチャンネルに公開されている内容で、足腰への負担が少ないスロージョギング、タオルを使った全身エクササイズ、すきま時間に有効なトレーニングなどが用意されています。若者に人気の福岡出身YouTuber・なるねぇさんが出演し、すぐに試せそうな簡単な運動にチャレンジできます。
専門家によるコラム記事にも注目です。コラムは、福岡大学スポーツ科学部長の檜垣靖樹教授や、医師で福岡女子大学副学長の太田雅規教授らが執筆します。正しい知見に基づいて、「食事と運動の重要性」や空き時間に行う「こまぎれ運動」などの情報を発信しています。
ネット上では誤った健康知識やダイエット方法が紹介されていることがしばしばあるといいます。県の担当者は「不確かな情報をうのみにすると、体を壊してしまうこともあります。専門家が説明する正しい情報を伝えていきたい」と話しています。