福岡が好きだ!あふれる気持ちを「地元愛グッズ」でアピール
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記事 INDEX
- おしゃれにさりげなく!
- ソウルフードをグッズに
- 地元の工芸品を日常使い
福岡県民は地元愛が強いと言われる。あふれる気持ちを表現できるグッズも多彩で、進学や就職などで県外へ出た人へのプレゼントにも喜ばれそうだ。
おしゃれにさりげなく!
Tシャツの胸元に並ぶ<BAKACHINGA>の10文字は、一見するとブランドのロゴに見えるが、ローマ字読みをすると「バカチンが」。県出身の武田鉄矢さんがかつてドラマで演じた熱血教師のセリフでも知られる博多弁をデザインしている。
Tシャツを販売しているのは、福岡市の通販サイト制作支援会社「シェア」。代表の鳥谷明弘さんによると、10年ほど前に米ブルックリンを訪れた際、地元の人が「BROOKLYN(ブルックリン)」の文字をデザインしたTシャツを着ていたのを見て「福岡にもあればいいな」と思ったことがきっかけだった。「FUKUOKA CITY」のロゴを入れたシャツを作ると好評で、本業の傍ら様々な絵柄を企画するようになった。
地名入りTシャツは観光客によく売れるが、県民に好評なのは地元向けに一ひねりした言葉。「BAKACHINGA」のほか、「MENTAIKO HIGH SCHOOL(明太子高校)」や「NO MENTAI NO RICE(明太子のないご飯はない)」なども喜ばれ、県出身の芸能人が着ているのをテレビで見て驚くこともあるそうだ。
Tシャツを愛用する福岡市のデザイナーの女性は「県外への出張時にジャケットの下に着たり、友人にお土産として贈ったり。さりげなく福岡への愛をアピールできて気に入っています」と話す。Tシャツは2750円など。
ソウルフードをグッズに
文具・雑貨メーカー「ハイタイド」(福岡市)は、県民のソウルフードなどのキーリング7種類(550円)を販売している。
2020年に福岡空港ターミナルビルに店舗をオープンした際、「観光土産だけでなく、地元住民や福岡から他県に去る人にも購入してほしい」との思いを込めて開発した。観光客は「とんこつ」「明太子」が多い一方、地元民は「ごぼ天」がよく選ばれ、同社の広報担当者は「県外の人には『福岡といえばラーメン』のイメージが強いが、地元では『うどん』への愛も強いからでは」と説明する。実店舗は空港店のみの限定アイテムで、ネットショップでも購入できる。
地元の工芸品を日常使い
県内で製造された伝統工芸品を日常使いして、地元への思いを表現することもできる。大牟田市の企業「ディサント」は、21年から久留米絣(かすり)のネクタイなどを販売するプロジェクト「キモニッシモ」に取り組む。社長のディサント・ダニエレさんはイタリア出身で、07年に日本に移住して九州を拠点に活動しており、織元で久留米絣を目にして魅了されたという。
キモニッシモは「着物」とイタリア語で最上級を表現する「ッシモ」を合わせた造語で、ネクタイは約10種類あり、7260~8800円。ネット販売のみで、かつて作家が好んで着ていた「文人絣」と呼ばれる細かな柄などが人気だ。同社の担当者は「地元の伝統工芸を身につけていると、話題のきっかけにもなるようです」と説明する。
地図大手の「ゼンリン」(北九州市)のブランド「マップデザインギャラリー」は、47都道府県の地図をデザインした雑貨を販売している。人気は都道府県の形のピンバッジ(1100円)で、福岡県のピンバッジは縦2.6センチ、横2.5センチのサイズに県内60市町村の境界線が細かく刻まれ、ジャケットの襟元やカバン、帽子などにつけて出身地をアピールできる。ほかに、タオルハンカチやクリアファイル、食器、ジグソーパズルなどもあり、年度末には同僚への送別品としてよく売れるそうだ。
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