ひとり親を支えるLINE相談窓口 福岡県が開設

 経済的困窮や子育ての悩みを抱えるひとり親を支援しようと、福岡県は無料通信アプリ「LINE」を使った相談窓口を開設した。専門の相談員らが応対し、助言を行うほか、行政の支援情報を提供する。県は「不安を一人で抱え込まず、気軽に相談してほしい」と呼びかけている。

相談員らが助言 行政の支援情報の案内


福岡県が新たに開設した「福岡ひとり親よろず相談ライン」


 県によると、福岡、北九州両市を除く県内のひとり親世帯数は約3万9000(2021年11月1日時点)。少子化の影響もあり、減少傾向という。一方、県が設置している「ひとり親サポートセンター」に昨年度寄せられた相談は2050件で、10年前から倍増。新型コロナウイルス感染拡大などの影響とみられ、就業や生活資金に関する相談が多いという。


 県はこれまで同センターで、来所や出張、電話による相談を受けてきた。しかし、2021年度に実施した調査では、県の福祉事務所の存在を知らない割合が、29歳以下は5割に上るなど、特に若い世代に行政の活動が認知されていないことが判明。若者になじみがあり、日中でも仕事の合間にやり取りしやすいLINEでの相談を始めることを決めた。

福岡・北九州市は独自の態勢で

 対象は福岡、北九州両市を除く県内の自治体に暮らすひとり親世帯。福岡市は、支援情報などを入手できるポータルサイトを運営しており、北九州市はひとり親を支援する「母子・父子福祉センター」を平日午後8時半まで開くなど、就業後でも相談できる態勢を整えている。


プロフィール画像(福岡県提供)


 県こども未来課は「一人で抱え込んでいても、自力で解決できない問題は多い。いろんな相談ツールを用意しているので、悩みがあれば、自分に合った方法で相談してほしい」としている。


 相談窓口は「福岡ひとり親よろず相談ライン」。アカウントの検索に必要なURLはこちら。平日の午前9時~午後5時(水曜は午後8時まで)と、土曜、第1、3日曜の午前9時~午後4時に受け付ける。匿名で利用できる。相談無料。


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