門司港発祥とされる「バナナの叩(たた)き売り」の継承などを目的とした「門司港バナナ塾」が6月8日、北九州市門司区の門司生涯学習センターで開講した。10月までに10回の講義が開かれ、独特の口上や歴史を学ぶ予定。
“先輩”が節回し披露
叩き売りは戦前、台湾から船で輸送中に熟したバナナなどをいち早く換金するため、露天商らによって門司港で始められたとされる。
伝統芸能を継承し、後継者の育成を図るため、「門司港バナナの叩き売り連合会」(7団体)などでつくる実行委員会が毎年、塾を開催しており、今回は14人が受講。この日は連合会のメンバーが黄色いTシャツ姿の塾生を前に軽快な節回しを披露し、塾生は動画を撮るなどして記録していた。
受講した熊本大4年の学生(21)は「元気に声を出し、お客さんとコミュニケーションをとれるようにしたい」と意気込んだ。