台風10号「早めの避難を」 福岡県内で休校・運休相次ぐ

 台風10号の接近に伴い、福岡県内では8月28日、臨時休校や交通機関の運休の予定などが相次いで発表された。県内は29日に暴風域に入る見通しで、気象台などが注意を呼び掛けている。

29日昼過ぎに暴風域→30日昼前に最接近へ

 福岡管区気象台は28日、九州地方整備局などと合同で記者会見を開き、県内は29日昼過ぎに暴風域に入り、30日昼前に最接近する見込みと明らかにした。県内では29日夜にかけて、線状降水帯が発生する恐れがあるという。

 避難のタイミングについて、同気象台の藤貴志・気象防災部長は「(暴風で)外に出ることが危険になる場合もある。暴風域に入る前というのを一つの目安にして、なるべく早いうちに頑丈な建物に避難をしてほしい」と呼びかけた。

休校

 こうした状況を受け、福岡市教育委員会は、市立小中高校と特別支援学校の計229校(児童生徒計約12万7500人)について、29日は給食(昼食)後に一斉下校とし、30日はすべて臨時休校にする。放課後児童クラブも閉室するという。
 北九州市教委は、全ての市立の幼稚園と小中高校、特別支援学校の計202校(約6万5000人)を29、30の両日とも臨時休校にする。中間市行橋市宮若市の小中学校も両日、臨時休校となった。
 久留米市は29、30日、市立学校(小中高、特別支援学校)計64校を臨時休校し、29日午前9時から市内52か所に自主避難所を開設する。大牟田市も市立の小中学校と特別支援学校計29校を、柳川市も市立小中学校計25校を29、30日に臨時休校とすることをそれぞれ決めた。大牟田市は29日午前9時に自主避難所23か所を開設し、柳川市も同日午前9時から市内26か所に自主避難所を開設する。
 県教委によると、県立学校(特別支援学校を含む)は28日午後5時時点で、87校が29、30日の両日とも休校とすることを決めた。
 また、宗像市は市議会定例会の開会日を30日から9月2日に変更した。

運休

 一方、交通機関では、JR九州が29日、久大線や日田彦山線、後藤寺線を始発から運休とする。鹿児島線の一部や香椎線、篠栗線、日豊線の小倉―行橋間などでは、始発から本数を減らして運行し、正午頃から運行を見合わせる。
 西日本鉄道は、天神大牟田線で29日午前9時頃から運行を取りやめる。路線バスは正午頃から順次運行を取りやめ、高速バスは福岡と東京を結ぶ便などほとんどの路線で終日運休とする。
 北九州市交通局は、市営バスを午後2時から順次運休する。北九州モノレールは午後2時頃から順次運転を見合わせる。
 また、北九州市内の商業施設「アミュプラザ小倉」や小倉井筒屋は29日、休館・臨時休業する。到津の森公園や、皿倉山ケーブルカーは29、30の両日休みとなる。 


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