北九州市門司区のJR門司港駅周辺で出土した初代門司駅(1891年開業)の関連遺構を巡り、市は10月19日、8月から実施している追加の発掘調査の現地説明会を開いた。
遺構は、市が現地で計画する複合公共施設の建設に伴う2023年の発掘調査で確認された。初代門司駅の機関車庫の基礎部分などが見つかり、追加調査を同年発掘したエリアの周囲約770平方メートルで行っている。
説明会では市芸術文化振興財団の山口裕子学芸員が、新たに機関車の油を保存する「油倉庫」や、貨物の荷さばきをする「貨物上屋」とみられる構造物などが見つかったことを紹介した。
市はさらに数週間発掘調査を続けて記録保存を行い、2024年度中にも建設工事に着手する予定。説明会後、市文化企画課の楠本祐子課長は「最後まで調査はしっかり取り組みたい」と話した。