2023年の記録的大雨で起きた土石流で全壊した福岡県久留米市田主丸町のうきは署竹野駐在所が再建され、4月24日に落成式が行われた。被災前から駐在所に勤務する橋本直也巡査長は「地域の皆さんが安全安心に暮らせる街づくりをしたい」と決意を新たにした。
巡査長「安心安全な街へ」決意新た
新駐在所は木造2階で延べ床面積は約100平方メートル。1階の一部が事務所で、4月4日から運用を始めている。再建までは、竹野校区コミュニティセンターに仮駐在所を設けていた。
同署によると、23年7月10日、耳納連山の麓で土石流が起き、住宅などが巻き込まれた。橋本巡査長は不在だったが、大量の土砂で平屋の駐在所が全壊した。
妻と2人の幼い娘は逃げて無事だったが、当初は連絡が取れなかった。「署から向かったが、途中の道で腰の高さまで泥がきた。地域の被災状況を見て言葉が出なかった」と振り返る。
落成式には、警察関係者や県議、地域住民ら約40人が出席。橋本巡査長は「年々災害は大きくなっている。早めの避難を呼びかけるなど、地域住民が安心して生活できるようにしていきたい」と語った。