【佐賀】名護屋城博物館で開館30周年の特別展が開幕

 佐賀県立名護屋城博物館(唐津市鎮西町、家田淳一館長)が今年で開館30周年を迎える。記念の特別企画展「新時代へのかけはし」が9月23日、始まり、開会式が行われた。


特別企画展の展示史料に見入る来館者


 文禄・慶長の役(1592~98年)を巡り、拠点として築かれた名護屋城。城跡と周辺の諸大名の陣跡は国特別史跡に指定されている。博物館は1993年10月30日に開館。一帯の発掘調査、保存に携わり、日本と朝鮮半島の歴史研究でも成果を上げてきた。


 特別企画展は、名護屋城が文禄の役での講和交渉の舞台となった歴史から説き起こし、徳川家康による日朝の国交回復までを、約40点の史料で解き明かす内容。館蔵品をはじめ国重要文化財も展示されている。

 開会式で、山口祥義知事は「名護屋城があった時代に、一帯には約20万人が暮らし、首都だった。桃山文化の拠点として県はこの地をPRしている。日韓もいい関係で推移している。平和の博物館としていきたい」などとあいさつした。

 11月5日までで、観覧無料。期間中は、韓国伝統の楽器「チャング」のワークショップ(10月1日)や学芸員による歴史講座(同15日)、スタンプラリー謎解きイベント(同21、22日)などが計画されている。問い合わせ名護屋城博物館(0955-82-4905)へ。
 


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