【佐賀】直木賞・今村翔吾さんプロデュースの書店が誕生

 直木賞作家の今村翔吾さん(39)がプロデュースする書店「佐賀之(の)書店」が12月3日、JR佐賀駅(佐賀市)構内の商業施設「えきマチ1丁目佐賀」にオープンした。同駅構内への書店開設は3年9か月ぶり。


エプロン姿で来店客を出迎える今村さん(右から2人目)ら

 今村さんは2016年に「九州さが大衆文学賞」で大賞に輝き、22年に「塞王(さいおう)の楯(たて)」で直木賞を受賞した。出版不況を救おうと書店経営も手がけており、佐賀駅では20年3月に閉店して以降、構内に書店がない状況が続いていることを知り、「佐賀に恩返しがしたい」と出店を決めた。

 約82.5平方メートルの売り場には児童書や小説、雑誌など約1万2000冊が並び、今村さんの作品コーナーも設置。この日は、午前10時の開店と同時に、エプロン姿の今村さんらが来店客を出迎え、くす玉を割ってオープンを祝った。

 閉店した同駅の書店によく通っていたという佐賀市の宮崎佐恵さん(63)は「開店を熱望していた。これからも通って本を買い、店を応援していきたい」と話していた。

 今村さんは「多くのお客さんからの『(出店して)ありがとう』という言葉をかみしめている。皆さんと一緒に歩み出せてうれしい」と語った。営業時間は午前10時~午後8時。


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