【長崎】諫早市民栄誉賞の役所広司さん 笑顔の授与式

 今年のカンヌ国際映画祭のコンペティション部門で男優賞を受賞した役所広司さん(67)に12月2日、出身地の長崎県諫早市で市民栄誉賞が授与された。役所さんは感謝しながら、今後の活動にさらなる意欲を示した。

カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞


諫早市民栄誉賞を受賞し、感謝する役所さん

 役所さんは、東京の公共トイレ清掃員の日々を描いた作品「パーフェクト・デイズ」(ヴィム・ヴェンダース監督)に主演し、今年5月に男優賞を受賞した。同市が市民栄誉賞を授与するのは、体操男子の五輪金メダリスト内村航平さんに続いて2人目だ。

副賞は「公共トイレの掃除用具代に」

 授与式は諫早文化会館で開かれ、抽選で選ばれた市民ら約860人が参加。役所さんは、やや緊張した面持ちで登壇したが、大久保潔重市長から「市民に誇りを与えた」とたたえられて表彰状を手渡されると、笑顔を浮かべた。


市民栄誉賞の受賞を喜ぶ役所さん

 市によると、役所さんは同賞の副賞を辞退し、映画にちなんで、同市内の公共トイレの掃除用具代などに充ててほしいと求めているという。

「諫早の皆さん、ありがとう」

 式典で役所さんは「名誉ある賞を自分がいただけるとは」と喜びの言葉を語った。俳優になる際の芸名の候補に「諫早広司」があったことなどを明かして会場を沸かせ、「50年後、100年後も見てもらえるような映画に参加したい。諫早の皆さん、ありがとう」と述べた。


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