【長崎】相川七瀬さんが対馬市の「未来共創フェロー」に

 長崎県対馬市は、市に助言・支援を行う「未来共創フェロー」(文化政策担当)を、市内に伝わる古代米「赤米」の継承保存活動に携わっている歌手、相川七瀬さん(49)に委嘱した。祭りや神事など伝統文化の魅力発信やPR、市が主催するイベントなどで協力してもらう。相川さんは「私の人生を変えたのは赤米の美しさ。精いっぱい対馬に恩返ししたい」と抱負を述べた。


比田勝市長(右)から未来共創フェローを委嘱された相川さん


「赤米」継承へ活躍中


 相川さんは2011年、日韓親善コンサートに出演するため来島。同市厳原町豆酘(つつ)地区の神田で穂先が赤く色付き、そよ風に揺れる赤米に魅了された。同地区で継承している主藤公敏さん(73)から、担い手が主藤さん1人だけになったことを聞き、「力になりたい」と思ったことが赤米にかかわるきっかけとなった。

 翌12年6月、対馬市の赤米諮問大使に就任。同様に古代の赤米を伝承している岡山県総社市と鹿児島県南種子町の親善大使にもなり、14年には3市町が地域間交流を深め、赤米文化を未来の世代へ継承することを目的にした「赤米伝統文化交流協定」締結にも尽力した。3市町が持ち回りで赤米サミットを開いている。

 未来共創フェローへの委嘱式は4月13日、対馬市役所で行われ、相川さんは「対馬は第二の故郷。独特の文化にスポットライトを当て、大事にしていく下地を作りたい。芸術や文化でつながるような日韓交流イベントの開催も目指したい」と話した。比田勝尚喜市長は「対馬市の発展に向け、力を貸していただきたい」と語った。任期は2年間。


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