【佐賀】映画「つ。」の上映が唐津でスタート 県内で撮影

 全編を佐賀県内で撮影した映画「つ。」(2023年、87分)の上映が5月17日から、唐津市の単館映画館「シアター・エンヤ」で始まる。23日までで、19日には監督のÜ Inose(ユウ・イノセ)さんや主演した佐賀大出身の俳優・山下万希(ばんき)さんが来場し、トークイベントも行われる。

5月19日にトークイベント

 同館によると、佐賀を舞台にした映像作品の制作を通じて、都市と地方の創作面での垣根を取り払うことを目指した「佐賀映画制作プロジェクトチーム」が手がけた青春映画だ。

 大学受験を控え、うまくいかない人間関係や成績不振などに追い込まれた主人公が、生きづらい社会から森の中に逃げ込み、出会った数奇なコミュニティーで少しずつ変化を遂げていく――というストーリー。


トークイベントに参加する主演の山下さん(シアター・エンヤ提供)


 タイトルは「かさぶた」を意味する佐賀の方言にちなみ、「かさぶたの下で育まれていく新しい細胞」に主人公の姿を重ねているという。

 県内の高校生や大学生がボランティアで参加し、県フィルムコミッションも支援した。2022年2~3月に嬉野、佐賀、鹿島市などで撮影し、同年末に仕上がった。世界11か国の映画祭に出展し、フランスの「ARFFパリ国際映画祭」で最優秀作品賞に輝くなど10冠を達成している。

 観覧料は一般1800円、60歳以上1100円、3歳~大学生1000円。12歳未満の観覧には、親か保護者の助言・指導が必要な作品となっている。トークイベントは19日午後2時の回の上映終了後に開催され、参加費は観覧料に含まれている。問い合わせはシアター・エンヤ(0955-53-8064)へ。


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