【熊本】蒲島前知事が熊本大で講演 4期16年を振り返る

 蒲島郁夫・前熊本県知事が熊本大で講演し、4期16年の取り組みを紹介した。財政再建や川辺川のダム建設を巡る政治決断、台湾積体電路製造(TSMC)の工場誘致などを振り返り、「逆境にこそ夢がある。可能性は無限大だ」と述べた。


4期16年の県政を振り返る蒲島前知事

 九州・沖縄地区の国立大や高等専門学校で会計事務を担う職員向けの研修の一環。「逆境を乗り越えて―『不可能』を『可能』に―」と題し、大学職員ら約140人が聴講した。

 財政再建では、2008年の就任後、自身を含む職員の給与カットに取り組んだと説明した。白紙撤回から容認に転じたダム計画では、九州豪雨の被害を受けて必要性を実感したからだと改めて明かした。

 TSMCの工場誘致を巡り、岸田文雄前首相に熱心に働きかけ、インフラ整備にかかる費用で国の補助が実現したとして、「不可能を可能にするため、会計がある。未来を想像しながら取り組んでほしい」と呼びかけた。県のPRキャラクター・くまモンがサプライズで登場し、蒲島さんは久々の再会を喜んだ。


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