【佐賀】「ロマ佐賀」10年で企画展 有田焼の新作も登場

 佐賀県と大手ゲームソフト会社「スクウェア・エニックス」(東京)の共同企画「ロマンシング佐賀」が今年で10周年を迎えたことを受け、記念の展示会が、佐賀市の県立博物館で開かれている。有田焼とコラボした新作や、歴代の企画品などが紹介されている。


シリーズのキャラクターがあしらわれた有田焼の壺「運命の坩堝(るつぼ)」


 共同企画は、同社の人気ロールプレイングゲーム「サガ」シリーズにちなみ、県と同社が連携して佐賀の魅力を発信しようと2014年に始まった。県内のJR唐津線や筑肥線でラッピング列車「ロマンシング佐賀列車(ロマ佐賀列車)」を走らせたり、武雄や古湯といった県内の温泉地にゲームキャラクターをあしらったマンホールを設置したりするなど、様々な企画を行ってきた。

1月19日まで

 今回の展示の目玉となっているのは、同シリーズと有田焼がコラボした三つの新作。大皿や八角皿、壺(つぼ)に、同シリーズでイラストレーターを務めた小林智美さんらが描いたキャラクターが転写されている。有田町の「幸楽窯」によって制作され、周囲の絵柄は伝統工芸士の山口浩子さんが手掛けた。「サガ」の世界観と伝統の技とが見事に融合している。


シリーズのキャラクターがあしらわれた有田焼の八角皿「翠の波動」

シリーズのキャラクターがあしらわれた有田焼の大皿「やさしさと凜々(りり)しさ」


 このほか会場には、原画やゲームの開発資料のほか、ロマ佐賀列車の巨大模型なども並び、10年間の歩みを振り返ることができる。


 大阪府熊取町から訪れた会社員は「小学生の時から『サガ』のファン。コラボの有田焼はその美しい世界が表現されていた。『サガ』がきっかけで佐賀に来たが、すてきなところだと感じている」と話していた。

 「ロマンシング佐賀 10周年企画展」は、25年1月19日まで。入場無料。問い合わせは県政策部(0952-25-7360)へ。


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