【宮崎】3季ぶり!五ヶ瀬スキー場が12月20日オープン

 2022年9月の台風14号の被害により、2季連続で営業断念を強いられていた国内最南端のスキー場「五ヶ瀬ハイランドスキー場」(宮崎県五ヶ瀬町)が12月20日、3季ぶりにオープンする。それを前に12日、現地で安全祈願祭が行われ、関係者は災害を乗り越えての再出発に向け意気込みを見せた。

再出発へ決意新た!

 台風14号ではスキー客らが利用する町道などが土砂崩れや路肩の決壊によって通れなくなり、22~23年と23~24年の両シーズンの営業を断念した。今回、被災した道路の仮復旧が完了し、営業再開にこぎ着けた。


人工造雪機を使ってゲレンデ作りが進むスキー場

 スキー場を運営する第3セクター・五ヶ瀬ハイランドによると、スキー場では12月からゲレンデ作りがスタートし、人工造雪機をフル稼働させるなどして急ピッチで準備を進めている。また、メイン施設のスキーセンターでは、床の張り替えやレストランのテーブルの交換などが完了。スキー場内で働くパート従業員には町内外から約60人を採用し、このうち約半数が経験者という。

 安全祈願祭には約60人が出席。第3セクターで社長を務める小迫幸弘町長は「被災した時には目の前が真っ暗になったが、この日を迎えることになり胸が熱くなる思いだ。再開を待ち望んでいたみなさんに最高の体験を提供したい」とあいさつした。

 今季の営業は25年3月上旬までで、21~22年シーズンを約5000人上回る3万人の入場を目指す。開業後当面はパラダイスコース(延長1000メートル)のうち、初級・中級コースの約500メートルで営業するという。

 3セク副支配人の長田慎司さんは「スキー場が再開できるのか不安だったが、道路復旧が間に合い、従業員さんも戻ってきてくれた。今は『やるぞ』という気持ち」と笑顔で話した。


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