【長崎】温泉蒸気で温水!雲仙で自然の恵みを知るツアー
長崎県の雲仙温泉の旅館、ホテルで、給湯用の熱源に火山性蒸気を利用している仕組み「燗(かん)付け」を紹介するツアーが2月22日までの毎週土曜日に開かれている。
島原でも雲仙温泉のみ
燗付けは、高温の火山性蒸気が勢いよく噴き出す場所などに配管を巡らし、温めた水を旅館に引き込み、客室の温水や浴場のシャワーに活用する昔ながらの仕組み。火山の恵みを活用した「エコな給湯器」として改めて注目されている。
第1回のツアーがあった1月18日は、ガイドの市来勇人さん(41)が、勢いよく蒸気が噴き出す観光名所「八万地獄」などに参加者を案内した。蒸気噴き出し口では実際に容器を置き、短時間で水を温める実験も行った。
同じ島原半島でも、雲仙温泉にだけ、蒸気の噴き出す「地獄」があり、小浜温泉、島原温泉にはない。市来さんは、地下水の多い小浜、島原では地下水に火山性ガスがすべて溶け込み、標高が高く地下水が比較的少ない雲仙温泉だけ、「地獄」があると解説。「地元の人の、火山の恵みへの感謝までお伝えしたいので、知識を総動員してお話ししたい」と意気込んだ。
ツアー参加費は無料。当日の午前10時、50周年広場に集合する。各回定員は10人。申し込みは、雲仙観光局(0957-73-3434)へ。