【熊本】肥薩おれんじ鉄道、3駅でネーミングライツ契約

 肥薩おれんじ鉄道(熊本県八代市)は、全28駅のうち八代(同)、日奈久温泉(同)、西方(鹿児島県薩摩川内市)の3駅について、3社とネーミングライツ契約を結んだ。3月20日には八代駅でお披露目式があり、愛称「八代産の柑橘(かんきつ)がさわやかに香る、八代不知火蔵のクラフトジン『八つ星』」が披露された。

メルシャン八代工場など3社と

 八代駅の命名権を取得したのは、八代市のメルシャン(本社・東京)八代工場。「八代不知火蔵」は焼酎の製造場で、近年は八代の特産品である柑橘類を使ったクラフトジン「八つ星」を製造。同鉄道の列車内で食事を提供する「おれんじ食堂」にも提供してきた。


㊧愛称がつけられた新たな駅看板㊨八代駅ホームでお披露目された新たな駅名看板

 ホームで行われた式典では、藤田康範工場長と同鉄道の古森美津代社長が駅名の看板を除幕した。藤田工場長は「鉄道の利用者がもっと増え、地域の活性化に少しでも役立てば」と話した。愛称は柑橘をつかったジンと、鉄道の名称、沿線に広がる柑橘畑の風情がマッチしていると思い、命名したという。

 同鉄道の八代駅は、学生を中心に年間102万人(2023年度)が利用している。古森社長は「愛称がつくことで、マイレール意識を高めて、もっとたくさんの人に利用してもらいたい」と話した。

 ほかの2駅の愛称と企業名は、日奈久温泉が「ようこそ!日本一ちくワン誕生の町へ」(U-STYLE)、西方駅が「地域と共に 暮らしと共に まごころのサービス 川内観光交通駅」(川内観光交通)。ダイヤ改正日の3月15日から、駅名看板や列車内のアナウンスなどで使用されている。命名権の期間は1年間。


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