【熊本】変遷も味わい深く… 熊本市で「和食」の展覧会

 世界の注目を集める和食を、科学的・歴史的観点などから紹介する「和食~日本の自然、人々の知恵~」展が熊本市現代美術館(熊本市中央区)で開かれている。約400点の展示品を通じ、食材や食文化の変遷を学べる。9月23日まで。

9月23日まで


日本各地のダイコンのレプリカが展示された会場

 「列島が育む食材」と題したコーナーでは、ヨーロッパ原産のダイコンは弥生時代以前に日本に伝わったと紹介。今では国内に800種以上が存在し、このうちの25種類は原寸大レプリカで大きさや形を比較できる。カニや貝など魚介類の標本も多数展示され、海の幸の豊かさが実感できる。


魚介類の標本も並ぶ

 和食の歴史をたどるコーナーでは、平安時代以降に発展した精進料理、織田信長が徳川家康をもてなす際に提供した料理などを食品サンプルで再現。時代ごとの食文化の違いがわかる。

 展覧会は全国巡回だが、同館では独自に食をテーマにしたアート4点も展示する。里村真理学芸員は「展示を通して、身近な文化である食について考えてほしい」と来場を呼びかけている。


未来のすし屋をテーマにした現代アートも展示


 開館時間は午前10時~午後8時(入場は午後7時半まで)。9月23日を除く火曜は休館。入場料は一般1600円、中学生以下は無料。問い合わせは同館(096-278-7500)へ。


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