【大分】「日田の魅力を発信」 元公民館長らが民泊を開業

 大分県日田市の元公民館長、穴井久満さんと妻の厚子さんが、空き家になった厚子さんの実家で民泊施設「日田グリーンツーリズム花の木」を開業した。生まれ育った地域の活性化に一役買いたいと、一念発起。自慢の手料理に加え、トレッキングや農林産物の収穫体験、歴史探訪などのオプショナルツアーを通じて「日田の魅力を発信したい」と張り切っている。

「日田グリーンツーリズム花の木」


民泊の経営を始めた穴井久満さん(右)と厚子さん

 2人は元小学校教諭。久満さんは退職後、65歳までの3年間、公民館長を務めた。2024年9月に厚子さんの両親が介護施設に入所。同市吹上町の花月川沿いにある木造2階建ての和風住宅が空き家になったことから、両親にも相談の上、「起業」を思い立った。

 5月にホームページが完成して開業。7月には米国の民泊仲介サイト大手「エアビーアンドビー」への登録も済ませ、今後、インバウンド(訪日外国人客)を含む誘客を本格化させる考えだ。

郷土料理や観光ツアー

 これからの季節、食卓には干しダラを甘辛く煮付けた郷土料理やアユの塩焼き、無農薬で育てた野菜の天ぷらや酢の物などが並ぶ。市内外に計約26ヘクタールの山林を所有しており、原木シイタケやタケノコ、タラの芽などの山菜類も季節に応じて提供する。

 宿泊客向けのオプショナルツアーは久満さんが3年前に始めた「森の仕事体験塾」をベースに、小鹿田(おんた)焼の窯元巡りや日田杉の工芸品づくり、日田祇園に代表される祭り見物など約30のプログラムを用意する。

ふるさと納税の返礼品に

 9月からは、宿泊券などが市のふるさと納税の返礼品になることも決まった。久満さんは「(教諭、公民館長に続く)人生の第3ステージ。セカンドハウスにしたいと思ってもらえるような宿を目指したい」と話している。

 1日1組限定で、おおむね5人まで。1泊2食付きで1人2万2000円(12月20日までは1万6500円)。オプショナルツアーは別途料金が必要(1人1000円から)。問い合わせは久満さん(090-5932-9028)へ。


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