【宮崎】サッカーで町おこし ヴェロスと都農町が協定

 サッカーチーム「ヴェロスクロノス都農」の運営会社「J.FC宮崎」が、拠点とする宮崎県都農町と「ホームタウン推進に関する連携協定」を結んだ。天皇杯に出場するなどチームへの注目が高まる中、より町を挙げた応援態勢を取り、サッカーを通じた地域活性を目指す。

「おらが町のチーム」 


連携協定を結んだ坂田町長(右から3人目)と中尾社長(同4人目)ら

 チームは2020年に拠点を宮崎市から都農町に移転。23年には同町からふるさと納税関連の業務委託を受けるシステム開発会社「シフトプラス」が「J.FC宮崎」の株を取得して子会社化した。両社とも中尾裕也氏が社長を務めている。

 連携協定は8月19日に町役場で締結され、地域の活性化や観光振興、スポーツ振興、青少年の健全育成などに関して両者が協力していくことを確認した。

 坂田広亮町長は「日頃から地域貢献にご尽力いただき、本当におらが町のチームになった。今後も都農町を盛り上げていってもらいたい」とあいさつ。中尾社長は「サッカーを通じて子どもたちに夢や希望を与え、町全体に活力を生み出したい」と応じた。

躍進で注目

 九州リーグに所属する同チームは今年、格上のテゲバジャーロ宮崎(J3)を破って天皇杯に出場する躍進で注目を集めた。さらに現役選手のうち10人は同町の地域おこし協力隊員でもあり、選手らが町に溶け込む中で徐々に人気を獲得。チームによると、移転時は数十人だったホームゲームの観客も、今年は1000人を超えたという。

 松岡憧主将(30)も同隊員で、農業班の一員としてブドウの収穫などを担当している。「お世話になっている農家さんも応援に来てくれありがたい。サッカー以外でも町を盛り上げていきたい」と語る。


新たに整備された「つのこう広場」で行われたエキシビションマッチ

 同日は、シフトプラスが企業版ふるさと納税を活用して寄付した1億円で同町が旧都農高に整備した天然芝の多目的グラウンド「つのこう広場」もお披露目。ヴェロスクロノス都農ジュニアユースと都農FCがエキシビションマッチを行った。今後、同広場は両チームやヴェロスクロノス都農が練習で活用するほか、チームの交流イベントや一般共用も行われる。


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