【鹿児島】薩摩切子アニバーサリーリング 復元40周年で

 薩摩切子の復元から40年となったのを記念し、島津興業薩摩ガラス工芸(鹿児島市吉野町)は11月13日、アニバーサリーリングの販売を開始した。俳優の藤田朋子さんがデザインしたもので、同社によると、薩摩切子を使った指輪の制作は初めてという。

藤田朋子さんがデザイン


自身がデザインしたアニバーサリーリングを身につける藤田さん

 薩摩切子は、幕末期に海外との交易品として誕生。一時は生産が途絶えていたものの、同社が1985年に復元に成功した。これまでも指輪を求める声があり、40年の節目で制作を決め、テレビ番組の企画で薩摩切子の制作を体験した藤田さんにデザインを依頼した。

 制作担当の同社職人の中根櫻龜(おうき)さんは、着け心地を考慮し、同社の薩摩切子で最小となる8ミリ角のガラスを使用するなどの試行錯誤を重ね、花束とリボンの二つの指輪が完成した。


薩摩切子の復元40周年を記念したアニバーサリーリング


 この日行われた制作発表会で、藤田さんは「薩摩切子らしさが詰まっている」とアピール。中根さんは「薩摩切子を次世代へつなげる思いで制作に取り組んだ。幅広い方々に手に取っていただきたい」と話した。

 二つの指輪を40セット限定で販売し、価格は1セット11万円(税込み)。問い合わせは同社(099-247-2111)へ。


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