【長崎】V・ファーレンが首位に! J1昇格へ最終戦に臨む

 サッカーJ2の第37節で、V・ファーレン長崎は11月23日、長崎市のピーススタジアムで水戸ホーリーホックとの"頂上決戦"を2ー1で制し、首位に躍り出た。通算成績は19勝12分け6敗で、勝ち点は69。昇格争いに絡む他のチームも勝利したためJ1自動昇格確定は持ち越しとなったが、8年ぶりの昇格と初優勝への駒を着実に進め、29日の最終戦に挑む。


水戸に勝利して喜ぶマテウス・ジェズス選手(中央左)ら長崎のメンバー

水戸を下して勢いづく!

 7位のチームまでが自動昇格の可能性をもつ大混戦の中、ホーム最終戦を迎えた。長崎は前半6分、DF新井一耀選手が右足でボレーシュートを決め先制。同34分に同点に追いつかれたが、MFマテウス・ジェズス選手が後半20分、冷静にPKを沈めて勝ち越した。水戸は長崎を上回る9本のシュートを放つ猛攻を見せたが、しのいだ。

 試合後に行われたホーム最終戦セレモニーでは、サポーターの前で選手や高木琢也監督が横一列に並んであいさつ。元日本代表で、昨季J1で連覇したヴィッセル神戸から移籍したMF山口蛍主将が「長崎に来るという挑戦をしてよかった」と感慨深げに語り、「最後優勝して、喜んで、長崎に帰ってきましょう」と呼びかけた。

 高木監督は「昇格のご報告をしたかったが、厳しい条件だった。必ずシャーレ(優勝皿)を持ち帰ることを約束したい」と意気込みを語った。

11月29日にアウェーで徳島と

 この日は、最多となる2万人超えのサポーターらがスタジアムに足を運び、今シーズンの来場者数は延べ30万人に達した。試合開始前にはファンが紙を掲げて人文字を作る「コレオグラフィー」で、「ALL NAGASAKI」の文字やクラブのエンブレムをスタンドに浮かび上がらせた。試合中はハリセンを手にエールを送り、ひときわ大きなリズムが会場に響きわたった。


ゴール裏から大きな声援を送るV・ファーレン長崎のサポーターら

 家族らと訪れた諫早市の小学6年の女児は選手らのサイン入りユニフォームを着て観戦し、「マテウス選手のゴールがかっこよかった。初優勝してくれたらうれしい」と話した。

 友人と訪れた佐世保市の会社員男性(25)は「昨年プレーオフで負けた悔しさがあるので、昇格が待ち遠しい。今年は最後に笑顔とうれし涙が見たい」と期待を込めた。

 最終節は29日午後2時から、アウェーで徳島ヴォルティスと対戦する。


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