【熊本】テーマは妖怪! 人吉市に「妖漫画館」がオープン
妖怪をテーマにした漫画を集めた「妖(あやかし)漫画館」が熊本県人吉市鍛冶屋町に完成した。市内は妖怪との交流を描いた人気漫画「夏目友人帳」に登場する場面のモデルとされており、市所有の展示スペース「CHOBIT」を改修し、作品の単行本など約130点を展示している。
単行本など約130点展示
同町は市中心市街地にあり、石畳と白壁の建物が立ち並ぶ「鍛冶屋町通り」で知られる。CHOBITは「世界一小さな美術館」をコンセプトに、通り沿いにあった石倉を改修して2014年度に完成。ひな祭りの際に地元の小学生が作ったひな人形を展示するなどしてきたものの、常設展示はなく、活用方法が課題となっていた。
「世界一小さな美術館」を改装
昨年、同町の住民らでつくる「鍛冶屋町通りの街並み保存と活性化を計る会」の立山茂会長(71)が、知人から「漫画館をつくれないか」と相談を受け、CHOBITの活用を企画した。市が建物を改装し、熊本大文学部の学生らの協力も得て漫画の寄贈を呼びかけた。
11月15日に行われた「妖怪祭り」にあわせてオープン。館内には、夏目友人帳が掲載されている雑誌「LaLa」のほか、「ゲゲゲの鬼太郎」「陰陽師」など様々な漫画が並ぶ。このほか、妖怪を題材にした代表的な漫画をまとめた年表、人吉球磨地域に伝わる妖怪をイラスト付きで紹介するパネルもある。
同町ではキャラクターを投影する影絵のライトアップも行われており、「計る会」によると、影絵などを目当てに通りを訪れるファンも多いという。立山さんは「夏目友人帳のファンには『夏目愛』を感じてもらえると思う。妖怪や漫画が好きな人に来てもらいたい」と話している。
開館時間は原則、午前11時~午後4時で変更する場合もある。漫画の閲覧はできない。妖怪が登場する漫画のほか、同地域ゆかりの漫画や雑誌を対象に寄贈を受け付けている。問い合わせは同会(0966-22-2566)へ。




