まさか!の"代打"から23年 秋山仁さんと秋山幸二さんが初対面へ
初めて対面する秋山仁さん(左)と秋山幸二さん
数学者で東京理科大学栄誉教授の秋山仁さん(79)と、プロ野球・福岡ソフトバンクホークス元監督の秋山幸二さん(64)のトークショーが10月12日、福岡市で開かれる。かつて福岡県で仁さんの講演会が企画された際、人違いで招かれた幸二さんが急きょ「代打」で講師を務めたハプニングがあったが、2人は直接会ったことがない。騒動から23年。2人は初の対面を心待ちにしている。
"秋山違い"のハプニング
2人をつないだのは「珍プレー」だった。2003年11月、同県椎田町(現・築上町)の椎田中学校が、体育館の完成記念で仁さんの講演会を企画。ところが仲介した関係者は、前年にホークスを現役引退しプロ野球解説者として活躍していた幸二さんと勘違いし、講演をオファーしていた。
同校は、仁さんの名前入りの案内ちらしを事前に保護者に配り、来場者向けのパンフレットなども用意していた。しかし、現れたのは幸二さん。「ドッキリ」を思わせる事態に会場はざわついた。
謝罪する関係者に幸二さんは代役を快諾した。現役時代、走攻守そろったスター選手として活躍した幸二さんは、演題「デッカイ夢さえあればなんとかなるさ」に合わせ、約1時間半、高校卒業後にプロ入りか大学進学かで悩んだことや、プロ選手としての体験談などを軽妙に語り、来場者を沸かせた。
2人そろって依頼を快諾
今回のトークショーは、会場となる福岡市博多区の福岡県立スポーツ科学情報センター「アクシオン福岡」の緒方真理子・総務課長が発案した。
緒方さんは23年前の「代打」騒動時に県教育委員会の広報担当職員。講演があること自体知らなかったが、当日、会場で取材中の記者からの電話連絡で幸二さんが来たことを知り、「耳を疑った。『そんなことが起きるなんて』と、とにかく驚いた」と振り返る。
緒方さんが2人の対談企画を思い立ったのは25年9月。仁さんを取り上げた読売新聞の連載「時代の証言者」を読み、2人が騒動後に直接会う機会がなかったことを知ったからだ。
「スポーツと数学は、身体能力を高めたり戦術を立てたりする上で密接に関係している。それぞれの道を極めた2人の話は、23年前の出来事を知らない人にも興味深く聞いてもらえるはずだ」。上司の了承を得て依頼したところ、2人とも「ぜひ受けさせてほしい」と言ってくれた。当日に向けて同僚と演題などを考えているという緒方さんは「お二人からどんな話が聞けるか、私自身もとても楽しみ」とワクワクしている。
10月12日、アクシオン福岡で
読売新聞の取材に、仁さんは「選手や監督として名をはせた秋山幸二さんと間違えられた私は果報者。統計学を駆使し、ホームランをかっ飛ばす対談にしたい」と意気込む。幸二さんは「当時は秋山仁先生のように教育に関する話ができたか大いに悩んだが、今回、先生と直接お会いして『秋山対秋山』対談ができることを大変楽しみにしています」とコメントを寄せた。
トークショーは10月12日午前10時30分から。9月12日午前9時から同センターのホームページで申し込みを受け付ける。入場無料。先着約100人。問い合わせは同センター(092-611-1717)へ。







