笑顔でハイタッチ! 沿道も一体の市民大会「福岡マラソン」

ランナーとハイタッチしながら沿道で応援する子どもたち

記事 INDEX

  • 鮮やかな色彩のさざ波
  • 走る喜び、それぞれに
  • 手を振り、笑顔を見せ

 福岡市と福岡県糸島市を舞台に、11月10日に開催された市民参加型の「福岡マラソン」。今年の大会には過去最多となる約1万4500人のランナーが参加し、およそ25万人の市民らが沿道から声援を送った。

鮮やかな色彩のさざ波


声援を受けながら疾走


 沿道で見られたのは、コース上の集団に拍手や激励を送る地域の人たちと、応援に力をもらって走り抜けるランナーたち。走る側も応援する側も、ともに市民マラソンを楽しむ一体感があった。


ドームの近くを駆け抜ける


 福岡マラソンは、42.195キロのフルマラソンと、順位を競わずに楽しむ約5キロのファンラン、車いすの3種目で行われる。福岡市・天神のスタート地点から4キロほど、みずほペイペイドーム福岡そばの交差点でカメラを向けた。


色づいたイチョウ並木に沿って


 コースに沿って、黄色に染まるイチョウ並木が続いていた。それに負けないくらい選手たちのウェアもはなやかだ。歩道橋から道路を見下ろすと、ランナーたちが鮮やかな色彩をまとって、さざ波のように向かってきた。


風に揺れる満開の花のように


 道路を埋め尽くすランナーによるカラフルな“人の波”。この圧巻の光景を、どうすれば写真で表現できるだろうか――。望遠レンズに持ち替えて、手ぶれすることを前提にシャッタースピードを4分の1秒まで落として切り取ってみた。カメラに収めた1枚は、無機質なアスファルトの上で、満開の花々が風に揺れているようにも見えた。


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走る喜び、それぞれに

 優勝を目指して軽快にピッチを刻むランナー、仮装大会のような格好で見る人を楽しませるランナー、喜びを全身で味わうように笑顔をふりまくランナー。個性的な参加者たちが目の前を通り過ぎていく。声援へのお礼だろうか、沿道にアメを配りながら進むランナーもいた。走ることの喜びがそれぞれ表現され、見る人をひきつける魅力があった。


子どもにアメをあげながら進むランナー


 後方の集団で目立ったのは、アニメのキャラクターを模した姿や、イチゴなどのかぶり物をした参加者たち。沿道の子どもたちから、大きな歓声が上がっていた。


オリジナリティーあふれる参加者も


 「ガンバレー!」「ドラえもん見つけた!こっちに来てくれるかなぁ」。歩道の最前列で応援しながら、手を伸ばしてタッチを求める子どもたち。かわいらしい声に導かれるように、ランナーもスピードを緩めてハイタッチ。小さな笑顔がはじけた。


子どもたちに近寄って、タッチ!


 友人家族らと応援に駆けつけた長脇美保さん(35)は「秋の風物詩のようになり、毎年楽しみにしています。子どもたちもハイタッチができて、ランナーに負けないくらいの笑顔を見せてくれましたね」と満足そう。最後のランナーが通過するまで応援を続けていた。


手を振り、笑顔を見せ

 フルマラソン大会の開催を熱望する5万人超の声に後押しされて始まったという福岡マラソン。市民マラソンらしく、"孤高の闘い"とは違う顔がある。観客とランナーが同じ時間、同じ空気を楽しみながら、手を振ったり、笑顔を見せたり。この温かな一体感が、大会を盛り上げ、ファンを広げているのだと感じた。


大きな声援の中、健脚を競った


 私には、フルマラソンに出場する力も自信もない。でも楽しく走るファンランならば参加できるかもしれない。ランナーの立場で沿道からの応援を受けたら、どれくらい元気をもらえるのか、実体験してみるのも面白そうだ。


ランナーと市民が一体になり大会を盛り上げた


 ともに走るランナーたちの息づかいや足音を感じ、時には苦しみも共有しながら、ゴールを目指して走るのは、ワクワクするにちがいない。はつらつとした表情で通り過ぎるランナーたちを見ていると、なんだか熱くなった。


「声援が力になった」「気持ちよく走れた」――。ランナーから感謝の言葉が寄せられた



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