ビジネスを通じて地域に笑顔を 福岡県内初!高校生が株式会社を設立

記事 INDEX

  • 生徒たちが2000円ずつ出資
  • 地元企業とのコラボの歴史
  • 教室では得られない経験を

 福岡県立朝倉東高校(朝倉市甘木)の生徒が運営する株式会社が1月11日に設立されました。社名は「Easter Inc.」。高校在学中の生徒が会社経営に携わることは全国的にも珍しく、県内では初の試みとなります。

生徒たちが2000円ずつ出資

 会社は、朝倉東高校商業学科(春からビジネス科に改称)の生徒が1人2000円を出資して設立。毎年、3年生の中から"CEO"を任命し、開発部や販売部など五つの部署に分かれて活動していきます。


県内で初めて株式会社を設立した朝倉東高校

 社名の「Easter Inc.」は、同校が地域住民から「東高」と呼ばれていることに由来し、"東高生が主体となって動かしていく会社"という意味が込められています。

 経営理念に掲げるのは「笑顔」「創造」「志」――。「地域にビジネスを通して笑顔を広げ、高校生ならではの目線で未知のものを創造し、誇りとやりがいという志を持つ」という会社の方向性を示しています。


書類提出時の様子(提供:朝倉東高校)

 同校では、以前から地元企業とのコラボ商品の開発に力を入れており、その経緯を知る朝倉市商工会の提案から会社設立が動き出しました。設立にあたって、定款作成などに必要となる申請書類も3年生を中心に生徒たちが準備したということです。


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地元企業とのコラボの歴史

 商業学科では、2年次までに簿記やビジネスの基礎、マーケティングなどを学び、3年になるとそれらを応用して、商品づくりや販売などを実践します。いずれも地元の食品メーカーや菓子メーカーとコラボし、商品の企画・立案からパッケージ、商品名まで生徒が考えます。


2006年に開発した「秋月の星葛」(提供:朝倉東高校)

 これまでに販売した商品の一例に、2006年に開発した「秋月の星葛(ほしくず)」があります。地元・秋月の特産品である葛が入ったプリンで、黒蜜ときなこをかけて食べるとおいしいそうです。


これまでに開発された商品の一部

 19年に開発した「丸ぼうろ」は、よもぎを練りこんだ生地にピスタチオをちりばめた商品で、朝倉市のふるさと納税の返礼品にもなっています。今年度は地元産の万能ねぎを用いた「朝倉ドレッシング」を売り出しました。トマト味とニンニク味の2種類で、野菜だけでなくパスタや肉料理にかけても味が引き立つとのことです。


開発した商品は実際に販売(提供:朝倉東高校)

 今回の会社設立により、取り組みは新たな段階に。同校2年の岳小原(たけおばら)みらのさんは「自分たちが開発した商品が、どれぐらいの売り上げになるのか、これから楽しみです」と期待を込めます。

教室では得られない経験を

 5月からは「道の駅原鶴」(朝倉市杷木)に常設店舗を置き、毎週土曜日には生徒が店頭に立って商品販売を行う予定です。ほかにも、福岡県内で開かれるイベントへの出店、朝倉市の活性化につながる企画などを考えています。


地域活性化のためイベントにも出店(提供:朝倉東高校)

 会社の代表取締役を務める池尻優弥教諭は「朝倉市は人口が年々減っているので、起業家精神を身につけ、いずれは地元で起業して地域を盛り上げてくれる若者が増えてくれれば」と語ります。広報担当の末永三保教諭は「地域のために動ける力を会社経営を通じて学んでほしい」と、教室の授業では得られない経験に期待しています。


岳小原さん(左)と池尻教諭

 朝倉市はおいしい果物や野菜をはじめ、四季折々の風景を楽しむことができる観光スポットとしても魅力ある土地です。こうした資源を生かし、若い視点で地域を盛り上げていく「株式会社Easter Inc.」のこれからに注目です。


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