J2開幕 1691日ぶり福岡ダービーはアビスパに軍配

記事 INDEX

  • 1691日ぶりの福岡ダービー
  • 新型肺炎で目立つマスク姿
  • アビスパが"先輩クラブ"の意地

 サッカー・J2が2月23日に開幕し、ギラヴァンツ北九州とアビスパ福岡による「福岡ダービー」が、北九州市小倉北区のミクニワールドスタジアム北九州で開催されました。試合はアビスパが1-0でギラヴァンツに競り勝ち、J2の"先輩クラブ"の意地を見せました。


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1691日ぶりの福岡ダービー


声援を送るギラヴァンツサポーター

 Jリーグ公式戦での対戦は2015年7月8日以来、1691日ぶり。2017年にオープンしたミクスタでは初の福岡ダービーでした。過去の対戦成績はアビスパの8勝2敗。ギラヴァンツは昨シーズンのJ3で優勝し、4年ぶりにJ2の舞台に復帰。アビスパはJ2に降格した2017年シーズンから4季目となります。

新型肺炎で目立つマスク姿


スタンドにはマスク姿の観客が目立った

 開幕戦のチケットは1万5000席が完売。ただ、当日の入場者数は1万3574人にとどまりました。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、スタンドにはマスク姿の観客が目立ちました。大型画面では感染を予防する消毒液の設置を知らせ、「咳エチケット」を守るように求める場内アナウンスも流れました。


新型コロナウイルスの感染予防を告知する大型画面


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アビスパが"先輩クラブ"の意地

 午後1時33分にキックオフ。スタジアムは開幕戦かつ、ダービーらしい緊張感に包まれ、互いのサポーターが熱のこもった声援を送り、心地よい雰囲気で試合が始まりました。


アビスパ側のスタンドを覆う巨大な応援幕


声援を送るアビスパサポーター

 試合は自力に勝るアビスパが前半から主導権を握ります。前半終了間際の44分、アビスパはゴール前で短いパスをつなぎ、最後はリーグ初出場のFW遠野大弥選手が右足を振り抜き先制点を奪いました。


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ゴール後に喜ぶアビスパの選手

 アビスパはスタメンの平均身長がギラヴァンツより2センチ以上高く、フィジカルで上回りました。後半もアビスパの優勢は変わらず、そのまま試合終了。アビスパはギラヴァンツの2倍の15本のシュートを放ちました。スタメンの平均年齢が23.4歳と若いギラヴァンツ。ハードワークで決定機を演出しましたが、ゴールポストに阻まれるなど運にも恵まれませんでした。

小林監督「シーズン通し、ぶれずに戦っていく」


会見で試合を振り返るギラヴァンツの小林監督

 ギラヴァンツ北九州・小林伸二監督は試合後の記者会見で、「(ギラヴァンツは)選手個々のレベルは高い。シーズン通してぶれずに戦っていくことが重要だ。多くの人に応援してもらえ、選手も前向きに頑張れるだろう。選手はいつも通り怖がらず、ハードワークできていた。期待もプレッシャーもある。ただ、自分たちがしてきたことをやり続けることで、昨シーズンも結果がついてきた。もっとテンポ良くボールが回れば、おもしろくなる。プレッシャーもあるが、わくわくする」と、期待と手応えを語りました。集まったサポータには「感謝している。4年ぶりにJ2に帰ってきて期待してもらっている。今日の試合を今後どうつなげていくか、見守ってもらいたい」と話しました。


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長谷部監督「開幕戦で勝てて、内容以上に嬉しい」


試合後の会見で語るアビスパの長谷部監督

 開幕戦を勝利で飾ったアビスパ福岡・長谷部茂利監督は、「大声援の中、熱気を帯びたいい雰囲気だった。観客に感謝したい。攻守にわたって互いにアグレッシブさが前面に出た戦いだった。追加点を取れなかったことはもったいなかったが、シュート本数も含め、自分たちの形は出せた。継続してプレーの質を高めていきたい。開幕戦を勝てたことは、内容以上に嬉しい」とこちらも満足した表情で語りました。

 今シーズンの福岡ダービはもう1試合。第33節、9月26日(土)にアビスパのホーム「ベスト電器スタジアム」(福岡市博多区)で予定されています。



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