メインターゲットは福岡! ホテル「リゾナーレ下関」が誕生

12月11日に開業するリゾナーレ下関

記事 INDEX

  • リゾート感たっぷり
  • 非日常の時間と空間
  • 40年来の悲願へ前進

 星野リゾートが運営するホテル「リゾナーレ下関」が12月11日、山口県下関市に開業します。関門海峡に面した「あるかぽーと地区」に立地する新ホテルは、全客室から海を望め、大小の船が行き来する景観は、この場所ならではの最大の魅力です。11月27日の内覧会で取材した施設の特徴を紹介します。

リゾート感たっぷり

 同社がリゾートホテルのブランドで九州・山口に進出するのは初めて。プールやカフェ、テラスからの眺めも良く、リゾート感がたっぷりです。館内のデザインは、海の色に着想を得たエメラルドグリーンが基調。ロビーやテラスなど様々な場所に下関名物フグの絵やオブジェがあり、館内の散策が楽しめるよう演出されています。


最も部屋数が多いデラックスフォース


 客室は187室。タイプ別で最も多い「デラックスフォース」(53平方メートル、1~4人)では、海峡に臨む窓際に配置したソファでのんびりと過ごせます。


海峡カバナスイートにはリビングに砂浜とハンモックを用意している

 最上級の「海峡カバナスイート」(76平方メートル、1~4人)にはなんと!リビングに砂浜があります。星野リゾートでも初めての試みで、ハンモックで横になれば、室内でもリゾート気分を満喫できそうです。ほかに、犬と泊まれる愛犬ルーム(53平方メートル、1~4人)も用意しています。


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非日常の時間と空間


屋内プールには約30メートルのウォータースライダーも

 屋内には大小四つのプールがあり、水深が浅い子ども向けのほか、長さ約30メートルのウォータースライダーも。屋外にも、水面が海峡とつながって見えるように設計された「インフィニティプール」があります。屋内・屋外とも年間を通してプールを利用でき、船舶や夕日などを目の前に見ながら非日常を味わえます。


水面が海とつながっているように見える屋外プール

 レストランは2か所にあり、メインダイニングでは、フグを使ったイタリア料理のフルコースが提供されます。ビュッフェ形式のレストランでは、夕食はフグの唐揚げなど、朝食はフグのダシで食べる「瓦そば」などを選べます。カフェで飲み物をテイクアウトして、ソファを備えた屋外テラスで楽しむこともできます。


メインダイニングで提供する「ふぐのカルパッチョ 柑橘のスキューマ」


 建物は12階建てで、観光客でにぎわう唐戸市場や水族館「海響館」から徒歩10分圏内です。宿泊料金は税込みで1人1泊2万1000円から(2人1室利用時、食事別)。予約の受け付けは、すでに始まっています。

40年来の悲願へ前進

 リゾナーレ下関の開業は、市にとって大きな転換点となりそうです。下関市は現在、「日本を代表するウォーターフロントシティ」を掲げ、あるかぽーと・唐戸エリアの総合的な開発を進めています。


リゾナーレ下関(左)が立地する、あるかぽーと地区

 この地区の開発を巡っては40年来、計画が迷走し、ホテルやショッピングセンター建設などの計画が何度も頓挫してきました。この日、取材に応じた下関市の前田晋太郎市長は「大変に長い道のりだった」と振り返りました。

 星野リゾートの星野佳路代表は「国際的な港湾リゾートになりえる」と地域の潜在力を高く評価し、「ホテルでしっかり集客して、投資家がさらに投資したい場所になっていけば」と話しました。


鏡開きで新ホテルの開業を祝う星野代表(左端)ら


 リゾナーレ下関のメインターゲットは、距離的にも近い福岡県だといいます。星野代表は「福岡市場をしっかり分析して、ホテルの採算を計算している。一番のライバルは別府だが、距離的には優位性がある。内容も差別化し、福岡県の人にたくさん来てもらいたい」と期待します。

 ホテル開業をきっかけに、一帯がどのように発展し、広く知られるリゾート地に育っていくのか、これからに注目です。


関門海峡のパノラマが広がる展望テラス


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